無人自動車は英メディアでは「ロボットカー」と呼ばれる。英国政府は7月30日、英国の公道でのロボットカーの走行を来年1月から許可すると発表した。英紙「デイリー・メイル」の報道によると、英MIRA社の打ち出した民用ロボットカーは、レーダーやレーザーセンサー、カメラ、衛星ナビゲーションによって制御される仕組みで、来年年初に正式にお目見えする。過去3年にわたっても一連のテストが行われてきた。
▽無人運転技術は全自動の方向に発展
グーグルにせよ日産、ボルボにせよ、無人運転車の路上試験走行時にはドライバーが必ず付いて監視し、万一の状況の発生を防ぐ措置が取られている。無人運転車の正確性はまだ100%担保されてはいない。
だがグーグル社は今年5月、同社の無人運転車開発が現在、人為的な操作を完全に排除した全自動の方向で進められていることを明らかにした。全自動の無人運転車の公道走行試験は数年内に実現する計画だ。同社公式サイトの説明によると、全自動の無人運転車にはハンドルやアクセル、ブレーキ、シフトレバーはなく、運転はソフトウェアとセンサーだけの完全自動で行われる。時速は25マイル(約40km)に限定される。
日産の自動運転試験車両は、電気自動車「リーフ」を土台とし、3個のカメラと6個のレーザーレーダー、3個のミリ波レーダー、12個の超音波センサーが配備されている。これらのセンサーと立体地図を利用することで、車両と周囲の環境との距離の測定誤差は10cm以下に抑えられるという。日産は2020年までに、複数の車種に自動運転技術を配備する計画だ。
▽法整備や安全性などが課題に
米国社会では、無人運転車の法制についての議論が広がっており、その争点は次の二点にしぼられる。第一に、もし無人運転車が交通事故を起こしたら、責任を負うのは自動車メーカーなのか、それとも無人運転システムの供給者なのか。また無人運転車の自動車保険にどのような法律を適用するかも問題となっている。第二に、アップルの携帯電話でユーザーの位置情報が監視されているとの情報が明らかになったように、ここ数年、無人運転車のメーカーや無人運転システムの供給者、衛星ナビゲーションサービスの供給者が無人運転車のユーザーの走行データを不当に保存さらには使用するのではないかという不安が広がっている。ユーザーの居場所などの個人情報の保障を適切にできるのかなどが大きな課題となる。
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