大国共存の道は、まず相互尊重だ。自国のことのみを考え、他国の利益を害して自国の利益の最大化を図ることは最も避けなければならない。だが現実には、米国は南中国海での私利のために、「航行の自由」「国際ルール」を名目に、主権と権益を守る中国の正当な行動を繰り返し妨害している。中米の新型の大国間関係は平等および互恵を基礎に築かれるものだが、米国は一方的な誠意と貢献を中国に要求している。米国は自国の情報技術の優位性を利用して、やりたい放題の事をし、自国の傍受活動に合法性の仮面をかぶせたり、概念をすり替えて、「企業秘密の窃取」を理由に、中国を無闇に批判したりしている。こうした数々について、米国は自らを省みるべきだ。
次に、他国を受け入れることだ。各国は古いゼロサム思考を放棄する必要がある。太平洋と世界には、各国の共同発展を受け入れるだけの広さがある。中国は地域の主導権や排他的プレゼンスを追求していないのに、米国は中国と周辺国との協力を強く警戒し、米日同盟が「アジア太平洋の平和と繁栄の確保において主導的役割を発揮する必要がある」と主張している。また、大国は積極的姿勢で摩擦を処理する必要がある。米国はウクライナ情勢の緊張を前に、地域での軍事的プレゼンスの強化によってロシアに圧力をかけている。南中国海問題では繰り返しかき乱し、摩擦を激化させている。これは建設的姿勢では断じてない。
最後に、大国は協力を推進する必要がある。現在、自国の力のみで経済を発展させたり、安全を維持することのできる国はない。協力の強化が、大国の共存に必須の道だ。海賊対策、災害警戒・緊急対応、環境保護など「敏感性の低い」分野で、中米には割合大きな協力の余地がある。絶対的に快適な状態を実現することはどの国にもできない。大国間では、なおさらに自国の快適さを維持すると同時に、他国の感じ方にも配慮する必要がある。各国が相対的に快適であることこそが、相対的に安定した長続きする状態だ。力が消長する際に、大国間のすり合わせがなおさらに必要であることは明らかだ。互いに快適な状態をいかにして見いだすか。大国の知恵が試されている。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年5月26日 |