日本は3日、米国に追随しロシアに圧力をかける陣営に加わった。北方四島問題の早期解決、日露関係の改善を目指す安倍政権にとって、ウクライナ情勢の対応は悩みの種になっている。
ロシア連邦院は、ウラジミール・プーチン大統領がウクライナで軍事力を使用することを認めた。日本の外務省は同日、「地域情勢の緊張を激化し、国際社会の平和と安定を損ねる。日本は同決定に対して遺憾の意を表明する」とする声明を発表した。
安倍晋三首相は政府与党連絡会議で、「日本はウクライナ情勢が平和的な手段により解決されることを強く願う」、「日本は関係者に対して自制の維持、責任ある行動、関連する国際法の順守、ウクライナの主権・領土の保全の尊重を強く促す」と語った。
AFP通信は、「日本はG7の加盟国であり、安倍首相とプーチン大統領の個人的な関係が深まる中でのロシア批判は、バランスを取るための難しい手段となっている」と指摘した。
米国などの西側諸国の指導者が、ロシアのソチ冬季五輪に間接的に反発する中、安倍首相はその開幕式に出席した西側陣営の数少ない指導者の一人となった。訪露中、安倍首相はプーチン大統領と、2012年12月以来で5回目となる単独会談を実施した。プーチン大統領は、今年秋に訪日を予定している。
日本の高官は、日露首脳の相互信頼関係の構築は、日露関係の改善にとって重要な意義を持つと信じている。中韓との関係が悪化する中、日本は日露関係で進展を実現しようとしている。安倍首相はプーチン大統領との個人的な関係の構築に力を入れているが、これは北方四島問題の交渉を加速し、最終的に日露平和条約を締結するためだ。またロシアの天然ガスの輸入、日本企業のロシアでの投資により、両国は近年になり経済関係を開拓している。
共同通信社は、「日本政府の高官は、ロシアが米国などの西側諸国と対立に陥っており、安倍首相が取り組む日露関係に負の影響をもたらすことを避けられないと懸念している」と伝えた。
あるアナリストは、「最近の日露関係の発展の流れから見ると、両国は今後数ヶ月で北方四島問題の解決に向け大きな一歩を踏み出すかもしれなかった。ところが日本は現在、米国側につくことを選択したため、この進展は膠着状態に陥る可能性がある」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月4日 |