中日韓自由貿易協定(FTA)交渉の第2回会合が終了した。会合の出席者らは、今回の会合は建設的なものだったと表明した。第3回会合は今年中に日本で行われる予定。ロシア国営放送のボイス・オブ・ロシアは8月2日に、「中日韓自由貿易協定は、米国主導の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の有力な対抗手段だ。中日韓は、さまざまな問題で不一致を残している。例えば今年4月にソウルで開かれた第1回会合において、中国は知的財産権の保護を強化する措置に反対し、同時に日本が提案した10年内に90%の商品をゼロ関税化する計画にも反対した。中国側はこの比率に同意していない。しかし何はともあれ、上海で開かれた第2回会合を見る限り、各方面は自由貿易区協定の締結推進に対して、率直で誠意ある態度を持っている」と報じた。モスクワ国際関係学院の専門家のアンドレイ・イヴァノフ氏は、「現実的な状況がその進展を加速させている」と語った。環球網が伝えた。
アンドレイ氏は、「建設される自由貿易区内で、すべての国が利益を得ることができる。ASEANや日本と比べ、韓国は中国消費市場の争奪に自信を見せている。3カ国の自由貿易区は、日本経済の成長も促す。中国や韓国というアジア最大の貿易相手国との関係において、日本は優先的な地位を得ることになるからだ。中国もまた、自由貿易区から利益を得られるだろう」と述べた。
ロシアの専門家、元駐日大使のアレキサンダー・ニコラエヴィッチ・パノフ氏は、「米国はこの3カ国の提携を喜んでいない、米国はそれに加わっていないからだ。米国にとって、これは最良の発展方式ではない」と語った。
アンドレイ氏は、中日韓自由貿易区は、中国の西側諸国の市場に対する依存度を引き下げると指摘した。また同自由貿易区は、TPPの有力な対抗手段になる可能性もある。TPPの規則を制定しているのは米国であり、中国ではない。中国がTPPに加入したとしても、その中国抑制の目的を変えることは難しい。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月5日 |