中国のレアアース(希土類)の埋蔵量は世界全体の30%程度に過ぎないが、世界の95%のレアアース商品を中国は長年安い価格で供給してきた。中国財政部がレアアース商品の輸出関税を引き上げると発表したのを受け、本来レアアースの輸出入に対する合理的かつ規範的な貿易政策および市場措置が、西側世論の敏感な神経を刺激し、「資源ナショナリズム」のレッテルを貼られることになった。米メディアは、中国のレアアース政策に振り回されないため、米国防省はアジア最大の自動車生産メーカーであるトヨタ自動車と連携して中国によるレアアースの供給「独占」を打破しようとしていると伝えた。
米ブルームバーグは7日、米国とトヨタ自動車はカナダの鉱山会社ユーコア・レアメタルズと採掘会社マタメックと共に取り組みを進め、中国による供給の独占を打破しようとしていると報道。ユーコアとマタメックは北米で鉱山を開発しており、重希土類の供給拡大につながる可能性がある。重希土類は風力タービンのほか自動車や武器の高性能磁石に利用されるが、希土類のうちでも供給が少ない。
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