◆高橋万見子〔月刊誌「論座」副編集長〕
10年前、中国の原稿といえば決まって政治と関係あるものだった。でも、今では経済や社会、文化に関する原稿がずっと多くなってきた。以前、中国に関する原稿は大半が中国の政治について論じるものにすぎず、実際には話題性に乏しく、時には中国の古代文化を語るものすらあった。
より身近になった中国がすでに日本の目の前に現れてきた。以前のようにもっぱら政治や文化に関心を寄せることがなくなったにせよ、市民間の交流、経済面での交流でも新たな問題が続発している。旧来の方法はもうたいした役割を果たせず、中国を理解し、認識しようとする新たな方法が次第に形成されつつある中で、日本メディアは中国を報道する際、それゆえにいろいろと揺れ動かされることがあるのではないか。
「北京週報日本語版」2008年11月7日 |