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庶民の生活  
改革開放30年、一家3代の「中国式結婚」(2)

 

新郎の父母である張華明夫婦は1981年に結婚。「宴席テーブルをいくつか用意し、キャンディーを来客にふるまい、白黒の結婚写真を一枚撮った」と当時の婚礼の様子を語る。当時の結婚写真を見ると、軍服に身を包んだ新郎に、巻きパーマをかけ洋服を着た新婦が写っている。「当時、こういうのが一番流行っていたんだよ」と夫婦は笑いながら言う。

友人の紹介で知り合った張華明さん夫婦だが、会っても並んで歩くことはなく、話もほとんど交わさなかったという。紡績工場の作業員であった王亜麗さんを、張華明さんが送っていくときも、人に見られるのが怖くて、数十メートルほど離れて歩いたという。「あのころは並ぶときも、男女分かれなきゃならなかった時代だよ。若い男女が人前で一緒にいるなんて許されなかったよ」と話す。

当時の3大流行といえば、「自転車・ミシン・腕時計」。当時、張家はそのうちの1つすらなかった。メンツを保つために、張華明さんは流行の自転車を借り、花嫁を迎えにいったのだが、それでも周りの注目を集めたという。そうして、王亜麗さんは布団4枚と荷物2つを携え、張家に嫁いだ。経済的に裕福になった1985年、張華明さんは初めて、当初約束した3大結納品を王家に納めることができた。

張華明さん夫婦が銀婚の記念品として取り出したのは、旧式の懐中電灯だ。これは、当時張華明さんが夜勤用に妻に贈ったものだ。王亜麗さんは「経済的に豊かになって、家の中にも新しいものが増えたけど、この懐中電灯だけは捨てられないの。あの時代を生きた私たち夫婦の愛の証だと思って」と語る。

「人民網日本語版」2008年11月10日

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