十二支のうち、申年は非常に好まれてきた。申年の動物はサル。中国語でサルを意味する「猴」の発音は「侯」と同じ「ホウ」であるため、唐代や宋代から、伝統的な習慣として、サルは吉祥、貴顕、厄除け、裕福な暮らしの象徴だと考えられてきた。
多くの水墨画の大家もサルを好んで描き、サルの智、勇、勤、義という特性をその筆で活き活きと表現した。また、伝えられるところでは、旧時は厩に必ずサルを一匹つないでおいたという。これには厄除け、疫病除け、馬の安全を守るという意味合いがあった。『西遊記』の孫悟空が玉皇大帝から天馬の管理をする「弼馬温」という役人に封じられた理由もこれである。今では、苦難に遭っても不撓不屈の「美猴王」精神は、中国人によく知られているだけでなく、世界の人々にも愛されている。
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