ホーム >> 評論 >> 本文 |
日本はなぜG7外相会合に南中国海問題を持ち出すのか
|
· 2016-04-11 |
タグ: G7;南中国海;政治 | 印刷 |
国防大学日本研究学者の孫紹紅氏は、「G7声明には実際の法的効力はない。だが日本当局は、そうすることで国際社会の注目を呼び、国際世論を形成し、国際社会がこの問題で日本側を支持し中国側に反対しているという状況を作ることで、対立を引き起こし、南中国海情勢をより複雑化・国際化させようと考えている」と分析する。
王氏も同様に、「日本当局がG7の場に乗じて国際世論をかき回し、人々の耳目を惑わそうとしているのは、1つは間もなく裁定が下されるフィリピンの南中国海仲裁申し立て手続きに向けてのプロモーション、2つ目は今年平和憲法第9条を改正するために地ならしをし、国内外の支持を取り付けるためだ」と指摘している。
思惑通りにはいかず
あくまでも南中国海問題について議論しようとする日本政府の策略に対して、米国、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダなど他のG7参加国も全く部外者の立場にあったわけではない。これまでの会合結果を見てみると、日本政府の過分で常軌を逸した要求は往々にして聞き入れられてこなかった。G7参加国のほとんどは南中国海問題に熱心ではないが、外交的見地によるケースや、もしくは各当事者間でバランスを取ろうとしたケースもあった。
王少普氏は、日本が公然とG7の場で南中国海問題を議論しようとしている背後には米国の助言があったと見ている。米国はアジア太平洋リバランス戦略実施のために、日本の南中国海問題介入を一貫して支持してきた。しかし欧州主要国は日本の立場を支持しているわけではなく、G7の南中国海関連協議は形式的なものにとどまることがしばしばだった。
孫紹紅氏は次のように指摘する。「現在、世界経済は下振れリスクが拡大しており、G7首脳が直面する最も重要な問題は経済発展だ。中国が提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)に欧州各国が相次いで参加したように、英仏独などは中国の巨大市場の魅力に抗えず、中国との友好関係発展と経済協力展開を望んでいる」。
「北京週報日本語版」2016年4月11日
前のページへ1 |
|