Imprimer cet article

Commenter cet article

中文 | English | Français | Deutsch
北京週報日文>特集>2010上海万博>より良い都市 より良い生活>わが心の街
都市化、その魅力と恐ろしさ

 

「私は海外にいる時のほうが上海への郷愁が強まる。上海という都市のおかげで、私は外来文化を深く知り、現代文明の快適さと便利さを味わうことができたが、現代文明の暗い面も体感させられた」と王宏図氏は言う。

「今日の上海は、中国と世界の大都市文明の粋を集めていると同時に、都市の病も一身に集めている。人はこの都市で生活していると強いいらだちを覚え、常に激動と不安定な状態に置かれる。高い生活コスト、人の冷淡さ、息もつけないほど速い生活リズム、金銭至上の価値観は、どれも人を不快にさせる。ここでは、誰もが商人のようだ」。

「より良い都市、より良い生活」という万博テーマについて、王宏図氏はそれほど賛同してはいない。この言い方は偏っていると王氏は感じている。上述したように、都市化は人々に現代文明の快適さと便利さを感じさせると同時に、高い生活コストや人の冷淡さ、金銭至上主義等、さまざまな都市の病をも生み出した。都市に暮らす住民のうちかなりの人は幸福ではなく、彼らとてすばらしい生活環境を享受していないと言ってもいい。上海にとって、新世紀に入ってからの十年間で、都市の構造が新たに定められ、多くの矛盾も積み重なった結果、上海は中国で貧富の差が最も大きな都市の一つとなってしまった。

上海の文化についても、王宏図氏は独特な、ひいてはやや辛らつな評価をしている。氏の考えでは、上海の文化的オリジナリティはここ数十年来急速にしぼみ、よその人に向けて代わる代わる演目を上演してみせるだけの埠頭と舞台に成り下がってしまった。しかし今回の万博は中国と外国の文化交流にとって良い機会だ。上海の人々は狭いナルシズムを捨て、世界に視野を広げ、再び文化のオリジナリティを高めていくべきだ。近代における独特の歴史と伝統によって、上海は新時代の中国と外国の文化融合の拠点窓口となり、中華文化の振興にとって有益な試みをなすことができる。

王宏図 復旦大学中国語文学部教授であり、作家でもある。長編小説『Sweetheart ドアを間違えてノックしたのは誰?』、中短篇小説集『玫瑰婚典』、文学研究専門書『都市の叙述と欲望の記述』等、有名作品多数。

「北京週報日本語版」2010年5月21日

 

   前のページへ   1   2  

リンク 人民網日本語版 中国網
チャイナネット
人民中国 中国画報 新華ネット 中国国際放送局 東方網
このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68326018 (8610) 68996238  京ICP备08005356号