上海世界博覧会(上海万博)日本館の江原規由館長は3日、会期中に展示される30種のロボットが上海に到着したことを明らかにした。これらのロボットは、素晴らしいバイオリンの腕前や、今後到来する高齢化社会における「介護支援ロボット」としての「人間の良きパートナー」ぶりを来場者に披露する。江原館長によると、日本館の建設・展示作業は最終段階に入っており、同館メディアセンターが今月10日にオープンするが、展示の全貌は、万博の開幕までは明かされないという。
ロボットによるパフォーマンスは、日本館展示の最大の目玉だ。二足歩行型のロボットが、腕を器用に動かしバイオリンを奏でる。また、高齢化社会に対応するために誕生した「介護支援ロボット」は、二足歩行が可能なばかりでなく、高度なコントロール技術によって、人間に近い繊細な手と腕の動きを実現した。この介護支援ロボットは、身体が不自由で動けない人の手助けをし、医療、家事、介護など様々なサポートを行う。
占有面積6千平方メートルの日本館は、まるで巨大な「蚕」のようだ。ドームは日光に当たると淡い紫色に見えることから、中国語で「紫蚕島」という愛称がついた。アーチ型のドーム表面には、窪んだ3個の「鼻孔」と外に向かって延びる3本の「触角」がある。江原館長によると、これらの「鼻孔」と「触角」には、「エコチューブ」と呼ばれるシステムが取り付けられ、本当の生命体のような呼吸機能が備わっており、日光、空気、雨などの自然資源を最大限活用しているという。また、この「紫蚕島」の表面は、透明度の高い発電膜で覆われ、発電と光の伝達を可能としている。気温が上昇すると、ドーム内に霧が噴霧され、館内の空気が爽やかになる。まるで「体温上昇時の人間の発汗作用」のようだ。
館内の展示ゾーンは、「歴史」「現在」「未来」の3エリアに分かれている。「歴史」エリアでは、日本の遣唐使派遣に始まり、中国の文化技術がどのようなプロセスを経て日本の固有文化に変貌を遂げたかについて説明されている。「現在」エリアでは、省エネ技術、浄水技術と緑化、節水などの成果や、CO2排出ゼロの近未来都市「ゼロエミッションタウン」が展示されている。
「人民網日本語版」2010年4月9日 |