日本は、上海世界博覧会(上海万博)開幕カウントダウン100日を迎えた21日の時点で、出展が確定している242の国家と国際機関中一番早く、展示の見どころを全面的に公表した。
日本館の展示内容に関する記者会見を開いた経済産業省の片瀬裕文・官房審議官は20日、「日本の出展関連業務は、着実かつ正確に進めてられている。国際社会が前向きに参与する状況のもと、上海万博が偉大な世界博覧会となるに違いない」とコメントした。
日本館の展示は、「心の和、技の和」をテーマとして、地球環境問題の解決を目的とした先端技術分野が主な見どころとなっている。
水資源の汚染・不足問題の解決方法として、汚水を浄化し飲用水にする水道水リサイクルする新技術が展示される。また、新エネルギー開発分野では、二酸化炭素(CO2)排出ゼロの「ゼロ・エミッション・タウン」の2020年建設を長期目標として、発電が可能な床板や窓、エネファーム(家庭用燃料電池)、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明などの新技術も披露される。
生産分野では、環境保護に関する2つの新技術が展示される。
(1)水素を利用した革新的な製鉄プロセス。通常技術と比べ、3割のCO2排出削減が可能となる。
(2)CO2地中貯留技術(工場・発電所で発生したCO2を回収し、地中に埋めて貯蔵・隔離する技術)。
片瀬氏は、「技術は決して万能ではない。地球環境問題を最終的に解決するためには、人と人の間の協力、コミュニケーション、愛と奉仕の精神が必要不可欠だ」と強調する。日本館は、生活に密着した新技術の展示や文化芸術ショーによって、地球という故郷に対する人々の心からの関心や保護精神を引き出すことを目的としている。
日本館のテーマミュージカルでは、日中両国が共同で保護活動を取り組んでいる朱鷺(トキ)をめぐるストーリーが展開する。両国の伝統芸能である「昆劇」と「能」のコラボレーション形式、映像とライブ・パフォーマンスによる構成・演出で上演される。(編集KM)
「人民網日本語版」2009年1月21日 |