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豊かな自然と最先端産業の新天地・山梨県——長崎幸太郎・山梨県知事特別インタビュー
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· 2022-10-31 · ソース:人民網 |
タグ: 中日協力;観光;中日交流 | 印刷 |
また山梨県だけでなく、長崎知事本人も長期にわたり、中国との友好関係を非常に重視してきたとし、「衆議院議員の職に就いていた際、二階俊博先生と共に日本と中国とのより良い関係づくりに対して、大きな関心を寄せて、取り組みを進めてきたという思いがあった。ただ残念ながら、現状、日本と中国との関係は少し前までのように、改善を続けているという状況ではない。その一つ大きな理由は、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、両国のいろいろなレベルでの交流が途絶えてしまったことにある。今後、以前のような関係をもう1度築き上げていきたい」との見方を示し、「両国は引っ越すことができない位置関係。良い関係を作るべく努力をするしか道はないと思っており、しっかりと貢献をしていきたいと思っている」と強調した。そして、「隣国の経済大国である中国とビジネス交流ができれば、お互い得るところは、大変大きくなると確信している。新型コロナが収まり、相互の行き来がもっと自由になった時には、中国のビジネス関係者に、是非当県に視察に来てもらいたい」とした。
行政レベルの交流や経済交流のほか、長崎知事は、中日の青少年間の交流も重視しており、「我々の世代に比べ、日本の高校生のほうが、中国の同世代の若者ともっと身近に容易に交流できると思う」とし、「今年の10月14日には、当県の青洲高校の生徒と四川省の楽山市第一中学校の生徒がオンラインによる交流活動を行った。こうしたオンラインの交流をベースに、これらの若者たちが今後、対面での交流へと発展させ、互いへの友情を深めていってほしい。そして当県と四川省の友好関係を、次の世代にもしっかり受け継いでもらいたい」とした。
各界の注目集める最先端製造業の躍進
山梨県には美しい自然やグルメ、美酒などを目当てに、世界各地から観光客が訪れているが、その最先端製造業も日本でトップレベルを誇り、世界の産業界から注目を集めている。
山梨県はかつて水晶の産地として知られ、昔からその加工業が盛んだった。この伝統産業は現在、ジュエリー製造業へと発展しているほか、長年にわたり蓄積されてきた超精密加工技術を活用することで、機械電子産業も急速に発展している。長崎知事によると、県内のGDPの約6割を機械電子産業が占めており、世界の大手機械電子メーカーが山梨県で発展を遂げている。例えば、世界的な産業用ロボット機器メーカー「ファナック」や、半導体製造装置メーカー「東京エレクトロン」の主力工場が同県に居を構えている。
山梨県は現在、新たな分野での成長にも挑んでいる。長崎知事はその例として、医療機器産業や水素・燃料電池関連産業の大々的な発展に力を注いでいる点を挙げている。医療機器産業をめぐっては、山梨県は2020年3月に「メディカル・デバイス・コリドー推進計画」を制定し、6月には「メディカル・デバイス・コリドー推進センター」を設置して、県の関連当局や民間企業、団体、科学研究機関、医療機関が協力して関連産業の集積に取り組んでいる。また水素・燃料電池産業をめぐっては、長崎知事は「当県甲府市にある山梨大学は世界最高水準の研究機関となっている。また、燃料電池システム開発を支える共通基盤の研究の推進を目的とした技術研究組合『FC-Cubic』の本部が今年度中に甲府市に移って来る予定」とし、「当県は燃料電池開発の日本国内における大きな中心地になるだろう」と強調する。
また山梨県は現在、余剰電力を水素に変換して貯蔵・利用する「パワー・ツー・ガス(P2G)」システムという水素エネルギー関連技術の発展にも力を注いでいる。長崎知事によると、山梨県は現在このシステムの「世界的な製造基地と主要な開発基地」になることを目指しているのだという。また、「当県内にあるサントリーの白州工場の蒸留についても、当県が持っている『パワー・ツー・ガス』システムを使って、作り出した水素を燃やして、その熱で蒸留する取り組みが採用されている」と紹介している。
取材の最後に、長崎知事は「今年は日中国交正常化50周年。二階先生が両国の国交正常化50周年を記念した植樹を山梨ですることを提案している。富士山の見える適切な場所を今、県で総力を挙げて探している。木を植える場所が、両国の友好の象徴的な場所になることを願っている。日中両国の関係が一朝一夕に良くなることはないが、そこに向けて小さなことでも一つ一つ積み上げていきたい」と語った。
「人民網日本語版」2022年10月31日
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