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松竹大歌舞伎北京公演が開催
成瀬明絵  ·   2017-03-21  ·  ソース:
タグ: 歌舞伎;公演;中日交流
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定式幕が開いた瞬間、観客の目に飛び込んできた満開の桜と堂々たる武蔵坊弁慶の姿に、驚きと感嘆で会場がどよめいた――。

3月18日から20日にかけ日中国交正常化45周年を記念して、北京市で松竹大歌舞伎の公演が開催された。中国での本格的な公演は約10年ぶりということもあり4500枚ものチケットは完売御礼。中国人の日本伝統芸能に対する関心の高さを感じさせた。

上演演目は全部で3つ。1つ目の「義経千本桜 鳥居前」は歌舞伎の様式美をふんだんに感じさせ、見せ場も多く外国人も最後まで飽きず夢中になれる演目だ。一番の見所は、中村芝翫氏演じる佐藤忠信(源九郎狐)の大立ち回り。あまりの迫力に観客も固唾を飲んで見守り、討手を全て蹴散らすと、その雄姿に大歓声が沸き起こった。

2つ目の「恋飛脚大和往来 封印切」は中村鴈治郎氏扮する亀屋忠兵衛が公金横領の重罪を犯してまで遊女の梅川を見受けするという重いストーリーながら、途中で中村芝翫氏演じる丹波屋八右衛門と共にひょうきんな動作で笑いを巻き起こすなど軽やかに演じ、観客も「胃もたれ」せずに楽しめたようだ。

もちろんのこと、それを一層引き立てる柔らかな歌声、繊細な合方(三味線の音を聞かせる部分)、力強いお囃子にも、観客は魅了されたように惜しみない拍手を何度も送っていた。舞踊、音楽、観客、まさに全てが調和した素晴らしい舞台であった。

初めて歌舞伎を鑑賞したという北京外国語大学に通う李さんは「特に着物が美しく、演技も抜群。日本の伝統文化を直に感じ取ることができた。今後もぜひこのような機会を作ってほしい。」と楽しそうに話した。また、この公演のために大連から来たという劉さんは「舞台、役者、服装、全てが素晴らしく、厚みのあるしっかりとした公演だった。外国でこれだけ成功したのは、きっと関わった人たちが並々ならぬ労力を費やしたから。わざわざ大連から観に来た甲斐があった。」と語った。

今回の公演に当たり筆者が一番驚いたことは、観客層の若さだった。音声ガイドを耳にして真剣に舞台を見つめ一生懸命日本の伝統を理解しようとするその姿に、今後の日中関係の希望が垣間見えたような気がした。(文・成瀬明絵)

「北京週報日本語版」2017年3月21日

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