ホーム >> 中日交流 >> 本文 |
見かけの韓国ドラマ、中身の日本ドラマ、では中国ドラマは?
|
· 2016-06-15 · ソース:人民網 |
タグ: ドラマ;市場;中日交流 | 印刷 |
数十年前、日本のテレビドラマ「東京ラブストーリー」と「燃えろアタック」が中国国内で人気を博し、その世代全ての人々に大きな影響を与えた。時代は流れ、現在日本ドラマを見るのは格調高いドラマを求める少数派の人々となっている。一方で韓国ドラマのファンはすでに中国の全国各地にまで広がり、特に「星から来たあなた」や「太陽の末裔」といった作品の人気で、「韓ドラ現象」が再び人々を席巻している。では中国ドラマはどうかといえば、都市での生活を描いたドラマと抗日戦争ドラマは依然として海外進出が難しく、歴史ドラマは「Nirvana In Fire」のように韓国に進出した作品もあるが、それはごく一部の限られたほんの一握りのドラマだけだ。上海で開かれている上海テレビ祭では、上海メディアグループ(SMG)が中国、日本、韓国から関係者を招待し、「カスタムと独占放送傾向にあるアジアのテレビドラマ」をテーマに各国テレビドラマの発展の現状について交流を行った。インターネットの台頭や、より多くの若い世代の視聴者を市場に取り込むという課題に対し、中国ドラマ、日本ドラマ、韓国ドラマの三者のうち、どこの国のドラマが最も市場を意識しつつクオリティも追求し、視聴者に認められているだろうか?北京晨報が伝えた。
「太陽の末裔」という新たな傑作ドラマを擁した韓国ドラマ
最近人気の韓国ドラマと言えば、ずばり「太陽の末裔」だろう。女性軍医官と特殊部隊の兵士という「超エリート」が繰り広げるラブストーリーにメロメロになった「乙女」たちが少なくないようで、そのデータ通信量やトピック数はいずれも「星から来たあなた」に匹敵している。主役を演じるソン・ジュンギは一躍「国民的旦那様」となり、中国と韓国で人気が急上昇している。またヒロインを演じるソン・ヘギョも「永遠のベビーフェイス」と人気が再沸騰している。
どうして韓国ドラマはこのように中国で人気が高いのだろうか?関係者は、まず脚本がしっかりしている点、そして文化的なつながりが多い点を指摘している。合一グループの高級副総裁である朱向陽氏は「どの国もそれぞれ得意とするジャンルがあると思う。例えばハリウッドと協力した際に感じたことだが、彼らは超能力や推理のジャンルを得意とし、日本や韓国はと言えば、ラブストーリーや若者向けのテーマに強い。このジャンルではかなり多くの点で共通項を見出すことができる」と指摘するが、共通項があったとしてもそれだけでアジアの作品が全世界でも受け入れられる人気ドラマとなるとは限らないのだ。
例えば「太陽の末裔」を例にすると、同ドラマは中国の動画配信サイトの愛奇芸で同時放送するため、放送しながら撮影を続ける方式を変更している。韓国のCJ E&Mテレビドラマ部門の総裁である崔真僖氏は「韓国では各テレビ局が独占してドラマを放送する。そのため、以前は我々も放送しながら撮影を続ける方式を採用していた。つまり放送開始前にまず4~5話分ほど撮影しておき、あとは放送しながら撮影を続けていく。このような方式には長所もあれば短所もある。長所としては放送しながらなので、視聴者の反応をみることができ、脚本や撮影でそれら視聴者の意見を反映させることができる。短所はスケジュールがタイトすぎるため、撮影のクオリティに影響を与える可能性がある点だ」と語った
90年代の輝かしさをなかなか取り戻せない日本ドラマ
韓国ドラマの人気と比べ、現在日本ドラマは、少数派の人々がその格調の高さやセンスを磨くために見るドラマで、ゆったりとして、のどかな人々でないととても見る気にはなれない。これもまた中国で日本ドラマが理解されにくいという証でもある。確かにここ数年、「半沢直樹」や「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」、「ダメな私に恋してください」、「深夜食堂」などの日本ドラマが人気だが、それはホワイトカラーやエリートたちの間でのことで、その人気は一般的とは言い難い。1990年代の「東京ラブストーリー」や「ロングバケーション」といったようなあらゆる世代の国民が日本ドラマを見るという盛り上がりを取り戻すことは難しいだろう。日本のフジテレビの常務取締役である大多亮氏も同様の悩みを訴えている。「この問題は大変悩ましい。『東京ラブストーリー』のようなテレビドラマは1人の男性と2人の女性による単純な三角関係を描いたドラマに過ぎない。ただ若者向けのトレンディドラマとして製作された同ドラマが最終的にはあらゆる世代の人気を集めることになった点は注目すべきだ。このことからラブストーリーは不変のテーマであることがわかる」と指摘し、現在のドラマは年齢層によって分かれており、普遍的なテレビドラマの製作を望んでも、最終的には若者または中年層をメインとした結果に終わってしまい、全世代で話題となるようなドラマにならないと語った。
また「東京ラブストーリー」や「最高の離婚」の脚本を手がけた脚本家の坂元裕二氏も「今の日本のテレビドラマは『東京ラブストーリー』の時代と比べ、確かにアジアで遅れをとっており、韓国ドラマには及ばない」と言い切った。
2次のページへ |
シェア: |
|
このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
京ICP备08005356号-4 京公网安备110102005860号