２０１８年１１月５日、習近平中共中央総書記は第１回中国国際輸入博覧会の開幕式で、長江デルタ地域一体化発展とその国家戦略への格上げを支持し、新たな発展理念の着実な実行に力を入れ、現代化経済システムを構築し、より高い起点の改革深化とよりハイレベルな対外開放を推進すると表明した。習総書記の重要講話の精神と中共中央、国務院の戦略的配置を徹底して実行するため、先日「長江デルタ地域一体化発展計画要綱」（以下、「要綱」）が発表された。これは長江デルタ地域の現在と今後一時期における一体化発展を指導する綱領的な文書で、関係する計画と政策を制定する依拠であり、長江デルタ地域一体化のために新たな発展の動力源を生み出すに違いない。 

長江デルタ地域は中国で経済発展が最も目覚しく、開放の度合いが最も高く、イノベーション能力が最も強い地域の一つで、中国の現代化建設の大局と全方位的な開放の枠組みにおいて重要な戦略的地位を占めている。長江デルタ一体化発展の推進、長江デルタ地域のイノベーション能力と競争力の強化、経済の集積度と地域の連結性・政策のシナジー効率の向上は、全国の質の高い発展の牽引、現代化経済システムの構築に対して重大な意義を持つ。長江デルタ一体化発展の推進は、国際的な視点から見ると、世界経済の枠組みにおける長江デルタの地位を高め、中国のグローバル協力・競争への参加を牽引するのにプラスである。中国国内の視点から見ると、地域の協調的な発展戦略を踏み込んで実施し、地域の一体化発展の制度的体系とアプローチモデルを模索するのにプラスとなる。地域的な視点から見ると、地域内の各エリアの比較優位性を充分に発揮し、長江デルタ地域全体の総合的な実力を高めるのにプラスであり、全面的に社会主義国家を建設する新たな道程において全国の先頭を行っている。 

改革開放後、とりわけ中国共産党の第１８回全国代表大会以降、長江デルタ一体化発展は顕著な成果が得られ、経済・社会の発展は全国の先頭を行き、より高い起点においてより質の高い一体化発展を推し進める良好な条件を備えており、新たなチャンスと試練にも直面している。「要綱」は長江デルタ地域の発展の基礎、歴史的チャンスと主な試練を系統的に整理し、地域の協調的発展の新たな枠組み形成の推進、共同イノベーション産業システムの構築の強化、インフラコネクティビティ水準の向上、生態環境の共同保護・ガバナンスの強化、公共サービスの利便性共有の加速、より高い水準の相乗的な開放の推進、一体化発展の体制・メカニズムの革新、長江デルタ生態グリーン一体化発展モデル区の高い水準での構築、上海自由貿易試験区新区の高い基準での構築など、各方面における具体的な措置を明確に提起し、長江デルタ地域のより質の高い一体化発展の実現を推進するために新たなエンジンを作り上げた。 

優れた文書の制定は、長い道程の最初の一歩を踏み出したに過ぎず、肝心なのは文書の精神を具体化し、長江デルタ地域一体化戦略を確実に実行し、長江デルタ経済のイノベーション力と競争力を強化し、長江経済ベルトの発展をよりしっかりと牽引し、国家の発展の大勢によりしっかりと奉仕し、中華民族の偉大な復興という中国の夢の一日も早い実現のためにより壮麗な新しい章を記すことにある。