中文 | English | Français | Deutsch
 
 
ホーム 政治 経済 社会 中日交流 文化 文献 特集
ホーム >> 経済 >> 本文
  • descriptiondescription
中米貿易戦争は持久戦の構えで臨むべき
  ·   2018-08-20
タグ: 中米;貿易戦争;経済
印刷

中米貿易紛争は現在中米関係の突出した問題であるだけでなく、国際社会から広く注目されている重要問題でもある。先ごろ察哈爾(チャハル)学会と中国共産党張家口市委員会宣伝部が共同で主催した「チャハル平和対話2018」で、出席した専門家・学者が突っ込んだ詳細な討議を行い、中米貿易紛争の処理はすでに単なる経済問題ではなくなり、地政学や国際情勢にも関わり、現在の世界の平和と発展に影響しているとの認識を示した。 

外交部外交政策諮詢委員会委員の呂鳳鼎氏は基調講演で次のように指摘した。「今回の貿易戦争に巻き込まれているのは中国だけでなく、世界のほとんど全ての貿易大国、貿易を行う経済体も含まれている。これは貿易戦争であるだけでなく、保護貿易主義と自由貿易ルールとの対決でもあり、米国及びそれに代表される一国主義的逆流と国際社会との戦いである」。さらに呂氏は、「米国の中国に対する貿易戦争発動は、米国が中国の台頭を妨害しようとする戦略の一部。トランプ政権の気勢の激しい攻勢を前にして、我々は幻想を捨て、道理と根拠を持って戦わざるを得ず、持久戦の構えで臨むべきだ」とした。 

北京大学国際関係学院院長の賈慶国氏は次のように述べた。「トランプ政権がこのような形で貿易戦争をしかけ、ここまで事態をこじらせていることに対し、米国国内の絶対多数の共和党保守派は賛成していない。中米貿易戦争は持久戦になる可能性があり、忍耐力が求められる。貿易戦争対応で、中国は次の3点を重要視する必要がある。①断固とした対応。②適度な対応。政策的な角度から見ると、貿易紛争が他の分野まで波及した場合に備えると同時に、できる限り一定範囲内、なるべく経済分野内にとどめるように努力すべきである。③正確な対応。トランプ政権の挑発に中国は早くから備えており、一連の報復措置は効果を発揮している」。 

対外経済貿易大学国際経済貿易学院教授の龔炯氏は次のように見ている。「トランプ政権の貿易戦争発動に米国内の圧力に対応する思惑があったことは排除しない。米国の中間選挙が近づくにつれ、民主党からの圧力にさらされ、トランプ政権は注意をそらすために引き続き中米貿易問題をヒートアップさせる可能性がある。それと同時に、米国がイラン核合意から離脱し、イランに対し単独での制裁と「ロングアーム管轄」を行っていることも、中米貿易紛争にマイナスの影響を及ぼすだろう。長期的に見て、中米関係はすでに競争の時代に入っている。だが競争と対立は違う。中米間は平和的かつ公平で、良性の競争を行うようにするべきだ」。 

対外経済貿易大学副教授、日本横浜国立大学高等研究院副教授の劉慶彬氏は次のような見解を示した。「近いうちに日米欧が非関税措置に関する協定を結ぶとか、WTOをやめて新たな枠組みを作るといった動きに出る見込みは薄い。しかも、米欧の対立はさておき、日本についてだけ見ると、1970年代以降、日米は何度も2国間貿易交渉を経ているが、日本がかなり割を食ってきた」。劉氏は、「保護貿易主義の影響で、トヨタ自動車は重心を米国から中国に移し始めている」とし、「昨年トヨタと雄安管理委員会との橋渡しの仕事をしたが、トヨタは本気で対中国投資拡大を考えている。それには生産能力だけでなく、各方面の最先端技術も含まれる」と述べた。この意味で言うと、米国との競争は中国にとって良いことでもある。肝心なのは、中国が経済構造をうまく調整し、グローバルバリュー・チェーンのコントロール力を増強し、自身のイノベーション能力を高めることだ。このほか、現在トランプ政権があちこちに攻勢をかけ、多くの国と貿易戦争をしている中で、日本に新たな戦略調整が見られた。中日関係が前向きな展開を見せる可能性が注目に値する。

「北京週報日本語版」2018年8月20日

シェア:
リンク  

このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。


住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
  京ICP备08005356号 京公网安备110102005860号

中国語辞書: