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「グランメゾン東京」、精緻極まる作品作りとちょうどいい匙加減の立志の物語
  ·   2020-01-16  ·  ソース:人民網
タグ: ドラマ;料理;文化
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「グランメゾン東京」の人物設定も非常に好感が持てる。さまざまな性格の料理人たちは、友情を大切にし、理想があるだけでなく、いずれも素晴らしいテクニックの持ち主だ。尾花は性格に欠点はあるものの、その人格的な魅力と超絶的な料理テクニックは、やはり優れた技を持つ料理名人たちを魅了し、どんなことがあってもついていこうと思わせるに十分だ。レストランのシェフたちから伝わってくる「信念を持ち続け、仲間を信頼し、夢を追求する」精神は、まるでリアル版「ONE PIECE」のようで、人の心をつかむ。ライバルの丹後学ですら、職業上の道徳を守り、職人としての自尊心を保ち、何度もレストランを危機から救っており、見る者に尊敬の念を抱かせる。職人たちの前向きな競争と料理の頂上対決は、視聴者に名人が技で勝負する伸びやかさを感じさせ、またミシュランという栄誉の背後にある苦労を実感させた。そして、ひたすら商業利益を目的にして、職人の尊厳を踏みにじるライバル店のオーナーにすべての罪を着せている。こうした設定は単純で荒っぽいものだが、見ている視聴者はスカッとすることができた。

日本文化の美食へのこだわりを余すところなく表現 

美食はこのドラマの最大の見どころで、職人たちが美食の最高の境地を追求する様子を描き出したと同時に、制作チームは視覚的な満足が得られるグルメドラマを目指して力を尽くした。手の込んだ料理の盛り付けや、美しい照明デザイン、躍動感のあるカメラワーク・構図などで、ミシュラン・フランス料理の美感を超クローズアップのショットで余すところなくテレビの視聴者に伝え、食文化ドキュメンタリー番組「舌尖上的中国(舌で味わう中国)」を見慣れた中国人の視聴者ですら、食欲が大いに刺激された。

日本文化の美食に対するこだわりは、「グランメゾン東京」において余すところなく表現されたと言えるだろう。食材選びから調理テクニック、メニュー開発、レストランの営業、飲食サービス、美食のテイスティング評価から格付け審査まで、さながらミシュラン星付けレストランの起業指南のようだ。ストーリーは最高級フランス料理をテーマにしているが、ドラマに登場する食材を通じて、日本産食材の優れた品質と豊富さがさりげなくアピールされていた。もちろん、この日本のドラマで、視聴者は飲食業の職場の魅力や、シェフたちの匠の精神、そして業界トップになりたいという信念とモチベーションを知ることもできた。ドラマ全編は、さっぱりとした味付けの上品なフランス料理を食べたかのように、くたびれた中年が日々の生活で重いプレッシャーを受けて感じる無力感を忘れさせてくれた。エンディング主題歌の「RECIPE」の美しくリズミカルな旋律が始まると、山下達郎のやさしく透明な歌声には、日本ドラマのファンを一瞬にして日本ドラマ黄金時代に戻ったかのような気持ちにさせる魔力があるように感じられる。(文/華東師範大学伝播学院副教授・羅薇)(編集AK)

「人民網日本語版」2020年1月16日

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