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芸術系大学が「ルート」ではない日本で一人前の役者が育つ方法
  ·   2018-03-08
タグ: 芸術系;役者;文化
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俳優の宮崎葵(写真左)と堺雅人(写真右)が出演した映画「ツレがうつになりまして」のスチール写真。

春節(旧正月、今年は2月16日)が終わり、中国の各名門芸術系大学は、大学入試のシーズンを迎えている。今年も芸術系大学がとても人気で、受験生が長蛇の列を作り、彼らに付き添う保護者もおり、試験官の真剣な指摘、先輩らのバックアップなどが「風物詩」となっている。

最新統計データによると、今年も芸術系大学の受験生は増加し、中でも最も人気なのは依然として演劇学部だ。北京電影学院を例にすると、演劇学部の合格率は僅か0.82%と、非常に倍率の低い学部で、将来役者になることを夢見る若者100人のうち、合格できるのは1人未満ということになる。

芸能界を熱望する若者は増加しているものの、実際に出演している若手役者らは、「演技が下手」と指摘されることが多いのが現状だ。20年以上指導に当たっている中央戯劇学院の教師・劉天池さんはある番組で、「今よく見かける役者のうち、演技が『合格点』にあたるのは10%ほどだろう。それは、競争のメカニズムがうまく構築されていないことのほか、マネージメント会社などがあまりにも早く大学生と接触していることとも関係がある」と指摘した。

では、日本の芸能界はどのような現状なのだろう。取材によると、日本でも、新人の役者がどんどん登場しているが、中国のように「芸術系大学の入試」に若者が殺到するという状況は見られないことが分かった。若手俳優の演技は、舞台などの現場で磨き上げられていくという。日本の若手俳優は脇役から経験を少しずつ積み、その間もアルバイトなどをしながら撮影にも臨む。そして、市場と業界に少しずつ認められるようになり、大きな役をもらえるようになるというのが、日本のほとんどの役者が歩む道だ。

日本の若手俳優はアルバイトをしながらオーディション 

早稲田大学のアジア文化研究学者・李思園氏は、「演劇学科を設置する芸術系大学も少数ながらあるものの、日本では、『演劇学部』出身の役者はほとんどいない。専門的な演技の訓練を受けているかは日本ではあまり重視されない。日本では、役者になる方法がいくつもあるが、映画・ドラマ界には、『芸術系大学出身』という概念はない。役者になることを目標にしている日本の若者は普通、所属している芸能事務所を通して、映画やドラマのオーディションを受ける。また、学生アマチュア劇団にまず入り、その後プロの劇団で演技を磨く人もいる。その他、スカウトされたり、雑誌のモデルから役者になったり、タレントとして人気になってから映画やドラマに出演するようになったりする人も多い」と説明した。

アイドルグループが所属する事務所が、所属するメンバーにダンスや歌のレッスンを受けさせるケースもあるが、日本の役者の「演技」は通常、舞台やカメラの前での実践を通して磨き上げられたものだ。つまり、日本の役者は小さな脇役から演技の経験を少しずつ積なければならないということだ。役者になってすぐに主役を演じて、一気に売れっ子になるというケースはほとんどいない。反対に学びながら実践経験を積むという「下積み」の期間がかなり長いかもしれない。俳優・堺雅人は、「リーガルハイ」や「半沢直樹」などの大ヒットドラマに出演したことで人気俳優となったが、そんな彼にも10年以上の「下積み」期間があった。堺雅人は早稲田大学文学部に入学し、同大学の演劇研究会を母体とする劇団「東京オレンジ」の旗揚げに参加して看板俳優として活躍した経験を持つ。そして、役者の道に目覚め、早稲田大学を退学して、大手芸能プロダクション「田辺エージェンシー」に所属するようになり、舞台やドラマの脇役をしながら演技の腕を磨いた。その後、30歳の時にNHK大河ドラマ「新選組」に出演して視聴者に名前が広く浸透するようになったという。

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