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PCメガネは目の「お守り」にあらず
  ·   2017-11-22  ·  ソース:
タグ: パソコン;メガネ;文化
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私たちの日常生活にはパソコンや携帯電話などの電子製品が不可欠だ。これらのハイテクの成果は人々の利便性を高め、楽しみをもたらしてくれるが、同時に目の疲労、近視の進行、頭痛、寝不足などの症状を引き起こす。そこで「電子製品が出す高エネルギー短波ブルーライトカットレンズは、目の乾きと疲れの原因」というスローガンを掲げるブルーライトカットレンズ(以下、PCメガネ)が誕生し、売れ行きも好調だ。このPCメガネは役に立つのだろうか、そして必ずこれをかける必要があるのだろうか。科技日報が伝えた。

◆ヒトの目、ブルーライトに適応性も

北京大学第三病院眼科主任医師の陳躍国氏は、「ブルーライトは可視光の範囲内で、波長は約400-500ナノメートルの間だ。現在使用されている照明、携帯電話やPCなどのディスプレイが出す光のほとんどに、ブルーライトが含まれる」とする。

陳氏によると、ヒトの目は進化により、正常な状況であればブルーライトに適応性を持つという。しかし近年、人々が長期的に電子製品を使用していることから、ブルーライトが目を損ねるのではという懸念が憂慮され始めている。陳氏は、「ブルーライトへの懸念の原因となっているのは、高齢者の黄斑変性症に関する近年の医学研究だ」とし、研究によると、ブルーライトの照射時間が長すぎると、50代以降の人の目が黄斑変性しやすくなる傾向があるという。黄斑変性により網膜色素上皮の機能が弱まり、深刻な場合は出血し、中心の視力が低下することになる。

陳氏によると、黄斑は目の重要な構成部分であり、ブルーライトがこれに危害を加えるかは医学界でも注目されている話題だが、現段階では結論が出ていないという。

◆照射の強度と時間に関係あり

中国標準化研究院視覚健康実験室と温州医科大学網膜再生医療研究チームは2014年に、ブルーライトが網膜を損傷させることに関する記事を「Molecular Cell Biology」誌に掲載した。実験結果によると、ブルーライトのスペクトルのピーク値が460-500ナノメートルで、照度が1500ルクスを上回り、3時間以上に渡り持続的に直射されると、細胞の活動が大幅に低下し衰退する。

陳氏は、「ブルーライトの目への影響は、照度と時間という2つの要素を結びつけて考えなければならない」と述べた。陳氏によると、日常生活で使用される電子製品の正規品は厳しい標準検査を受けており、多くの照明は光源を密封している。ディスプレイの多くがバックライトもしくはサイドライトを用いており、その照度は実験データを大きく下回る。

陳氏は、「ブルーライトの存在には合理性がある。盲目的にブルーライトをカットすれば、高齢者の場合は視覚の感度が低下する」と指摘した。

◆PCメガネをかければいいという訳でもない

中国標準化研究院視覚健康・安全防護実験室の蔡建奇主任によると、ヒトの目は波長400-440ナノメートルのブルーライトに最も弱いことが研究で証明されている。そのためメーカーはPCメガネを生産する際に、この波長のカットを中心としてる。しかし私たちが現在頻繁に触れる電子製品の波長は450-490ナノメートルで、PCメガネはこの波長をほとんどカットできないというのだ。

屈折を長年研究している陳氏は、患者にPCメガネの使用を勧めることはないと話した。またPCメガネを「お守り」とし、PCメガネさえかければ、節制なく目を酷使してもいいという訳ではないと指摘する。中国の北方は冬になると空気が乾燥し、PCや携帯電話などを使わなくても、目が乾きやすい環境にある。そのため適度な目の使用と保護が、PCメガネの使用よりもより重要だとアドバイスしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2017年11月21日

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