世界保健機関(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)は26日、ソーセージ、ハム、ベーコンなどの加工肉製品を、「人に対して発がん性がある」とする「グループ1」として正式に指定、牛や豚・羊などの赤肉も「人に対しておそらく発がん性がある」とする「グループ2A」に分類した。これを受け、中国肉類協会の関係者は「この報告は慎重さに欠け、非科学的だ。この結論は世界の科学界の観点を代表するものではない。肉製品に発がん性があるかどうかの結論を出すには、さらに全面的かつ客観的なリスク評価が必要だ」との見方を示した。中国新聞網が伝えた。
この結論は、10カ国・22人の専門家チームが、食肉の発がん性に関する800件の研究結果を分析して得られたもの。加工肉はタバコやアスベストと同じ「グループ1」に、牛や豚、羊などの赤肉も「グループ2 A」に分類された。
中国肉類協会常務副会長兼秘書長の陳偉氏は「この報告書は慎重さに欠け、客観的・科学的ではない。国際食肉事務局(IMS)によれば、IARCの組織した22人の専門家の意見は最終的に一致したわけではなく、多数決によって結論が出された。また、これらの専門家の意見が、世界の科学界の観点を代表しているわけではない」とした。
IARCの報告書は世界中から注目を集めた。北米食肉協会(NAMA)は26日、WHOの結論に対し「データが歪曲・誇張されている。WHOの結論は常識に反するものであり、食肉とがんには必然的な関係性がないとする大量の研究結果とも相反する」とコメントした。
韓国食肉加工協会は27日、「WHOは、たんぱく質が人体にもたらすプラスの役割を全く考慮していない。アスベストやタバコと単純に同じグループに分類されたことは遺憾だ」との見解を示した。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年10月28日
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