世界で日本食ブーム
日本食レストランはアジアと北米でこの2年間、急増している。農林水産省が発表したデータによると、米国は1万4859店から2万2452店に増加。中国は1万583店から2万3130店と、2倍以上になった。日本食が中国や米国を含む世界各地で人気急上昇となっているのは、その健康的なコンセプトも大きな要因だ。
世界各地で日本食ブームとなり、日本の農産品の輸出も伸びを見せている。2014年、日本の農林水産物・食品の輸出額は6117億円となった。国・地域別では、アジアが全体の72%を占め、北米が17%だった。種類別に見ると、海産品が40%、加工食品が30%だった。農林水産省は、今後数年以内に、輸出額が1兆円を突破するのではと期待を寄せている。
ただ、日本食レストランの急増により、課題も多くなっている。例えば、日本食職人から直接手ほどきを受けたり養成学校で学んだりした料理人は少なく、食材も現地調達で済ませているケースが多い。そのため、料理のクオリティは下がり、日本食に対するイメージにも影響を及ぼしかねない。
そのため、日本の食文化を世界各地で普及させると同時に、ブランドイメージも向上させるため、農林水産省は、一定レベルの料理人を技能認定する制度の創設し、日本食の料理人として働くためには、必ず相応の技能資格を有していなければならないようにする方針だ。
関係団体や有識者で構成される「日本食・食文化の普及検討委員会」が、来年3月までに、具体的な要件や手法などの方向性を取りまとめ、日本の食文化の世界各地における発信、普及を加速させ、日本のソフト・パワーを強化する計画だ。
「人民網日本語版」2015年9月23日
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