「輸出品の里帰り」が再び
1980年代以前、中国が製造し、海外に輸出した製品を再び国内で販売することを、中国人は「輸出品の里帰り」と称した。それらの製品の多くは、海外から返品されてきたものだった。しかし、今では、海外にショッピングに出かける中国人観光客が、日本で「メイド・イン・チャイナ」の商品を買い、お土産として国内に持ち帰るという現象が起こっている。「輸出品の里帰り」が、今再び増えつつあるのだ。日本の華字紙「中文導報」が報じた。
東京のお台場、銀座、あるいは秋葉原などのショッピングエリアでは、日本語だけではなく中国語も良く耳にする。JR秋葉原駅そばのラオックス秋葉原本店では、多くの商品陳列棚が「空っぽ」の状態だ。幼児用熱さまシート、目薬、ベビー用かゆみ止め軟膏など、多くの商品は、供給が需要に追いつかない状況に陥っている。
売れ筋商品の「熱さまシート」は、日本国内の売上が、年間4倍から5倍の勢いで伸び続けているという。この商品は、中国でも販売されており、価格・品質ともに日本で販売されているものと変わらない。実際には中国で生産されており、パッケージには、「メイド・イン・チャイナ」とはっきり表示されている。
季節や場所を問わず、いつでもどこでもお気に入りのホット飲料やアイス飲料を飲みたいと思うなら、ステンレスボトルは絶対に必要だ。さまざまな色、大きさ、形をしたありとあらゆるタイプが揃っている。日本で販売されている有名ブランドのステンレスボトルも、実はその多くは中国製なのだが、日本を訪れる中国人観光客の間で人気が急上昇している。
中国人観光客は「メイド・イン・ジャパン」商品が大好きだと言われているが、日本で売られている「メイド・イン・チャイナ」商品も彼らのお目当ての商品であるのが現状だ。買い物目当てで日本を訪れる中国人の多くは、「円安に伴い、中国で製造された日本の商品は、廉価かつ優良品質となり、値段だけの価値は十分にある」と評している。
中国人の海外ショッピングは、意外にも「輸出品の里帰り」の再来をもたらし、中国製造業と日本消費市場に卓越した貢献をすることになった。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年12月4日
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