20日、北京市で民間団体の国際交流協会、北京市人民対外友好協会、北京京劇・昆曲振興協会の共催、北京戯曲芸術プロ学院の実施による「第4回国際京劇・昆曲鑑賞競技会」が開催された。今回のステージには各世代の幅広い芸術家が一同に会し、無形文化財に指定されている数多くの演目を披露した。京劇の名演者・荀慧生の愛弟子である孫毓敏が、「女起解」を中国語・英語・日本語で熱唱し会場を沸かせた。京劇の名演者・朱宝光、張麗雯、河北梆子(地方劇)の名演者・蒋林燕らも得意演目を披露。かつて中国戯曲最高の学術賞を受賞した北方昆曲劇院の新「紅楼夢」に、会場の雰囲気は新鮮な驚きに包まれた。
同鑑賞会には、国際機関代表、外国の専門家、各国の留学生代表のほか、北京の友好協会関係者や一般市民、戯曲愛好者など全部で400人余りが参加。ステージが終了すると、市友好協会の田常務副会長などから演者に対して感謝状が手渡された。その中で、会場の席にいた30人の日本人の団体にも注目が集まった。東京都日中友好協会の代表団である。団長を務める日中友好協会副会長の宇都宮徳一郎氏は、記者のインタビューに答え、「東京都日中友好協会は毎年10月頃、北京市人民対外友好協会からご招待を頂戴し、訪問させていただいている。毎年の恒例行事です。今年も北京の各地でいろいろな交流活動を行いました。石景山区では、文化宮と図書館で書道や絵画を拝見。とても興味深いものでした。また図書館には日本にない最新設備が導入されていて、大変感心しました」と語った。
最近は、日中両国の政治関係はたびたび困難な状況に陥っているが、両国の友好協会をはじめとする民間交流は途切れたことがない。宇都宮氏は、「北京市人民対外友好協会とは、来年の交流活動についても合意しました。日中両国の関係が難しい時期だからこそ、民間交流の重要性と必要性が高まっています。われわれの友好の輪で、政府間の相互信頼も高めていくようにしなければならない」と語った。
日本の報道によれば、安倍首相は11月中旬に北京で開催されるAPEC首脳会議を利用して「日中首脳会談ができればよい」とたびたび語っている。これに関して宇都宮氏は「民間交流は冷え込んだ両国関係に温かい風を送ることができる。日中首脳会談が実現することを期待している」と語った。しかしその一方で「(日本は)将来に目を向けると同時に、過去の歴史問題についても十分に認識しておかなければならない。認識不足や誤った認識は、中国の人の心を傷つける。これは大変残念なことだ。過去を踏まえた上で、将来を築くことができるのである」と強調した。
「チャイナネット」 2014年10月23日
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