ロンドンで会談した胡錦濤主席とブラウン首相
胡錦濤国家主席はロンドンで1日、英国のブラウン首相と会談した。国際金融危機への対応や国際金融システムの改革推進、中英関係の発展について、幅広い共通認識を双方は達成した。
胡国家主席は会談で、「国際金融危機は現在も依然として広がりと深刻化を続けており、国際金融市場は揺れ動き、世界の実体経済への影響もますます明らかになりつつある」とした上で、複雑で変わりやすい目下の国際経済情勢に対処するための急務として次の4つを挙げた。
(1)国際金融市場をできるだけ早く安定化し、実体経済に対する金融の促進作用を適切に発揮し、人々と企業の自信を高める。
(2)各国の国情にあった経済刺激措置を取り、マクロ経済政策の各国間の協調を強化し、発展・就業・民生の維持を共同で実現する。
(3)貿易と投資の保護主義の抑制に努力し、世界各国とりわけ発展途上国に対して危機が与える損害を減少させる。
(4)全面性・バランス・漸進性・実効性という原則に基づき、国際金融システムに対する必要な改革を推進し、類似した危機が繰り返されることを回避する。
胡主席は、国際金融危機対応のために英国側が取った積極的措置を評価・支持する中国側の立場を説明し、「今後も責任ある態度に基づき、英国を含むサミット参加者と共に、今回のサミットが積極的な成果を上げるよう努力していきたい」と語った。
胡主席はさらに、「今回の国際金融危機によって、現行の国際経済金融システムの欠点が明るみに出た。特に、経済のグローバル化の過程で累積してきたリスクや矛盾を効果的に解消することができないという欠点が際立った。国際経済金融の管理構造を改革し、世界経済の長期的かつ安定的な発展に良好な制度を保証することは国際社会の共通認識となっている。ワシントンサミットで達成された重要な共通認識をできるだけ早く実現し、公平・公正・寛容・秩序といった方向に国際金融秩序が絶え間なく発展するよう推進していかなければならない」と指摘した。
ブラウン首相は、「今回のサミットが国際社会の自信を高め、世界経済に存在する問題の解決を進め、世界経済の回復実現を促すことができることを願っている。英中両国と参加各国の共同努力の下、国際金融市場の安定化や世界経済成長の刺激、国際金融機関の改革、新興経済国と発展途上国の支援などの分野で、今回のサミットが実質的な進展を上げることができると信じている。国際通貨基金(IMF)の財源増加や資金の流動性拡大、国際金融機関の管理構造改革を、英国側は支持している」と語った。(編集MA)
「人民網日本語版」2009年4月2日
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