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本誌報道  
アジア大会開会式:心弾む水の世界

本誌記者 繆暁陽

第16回アジア競技大会の開会式が2010年11月12日20時、広州海心沙広場で行われた。温家宝国務院総理とアジアオリンピック評議会のアハマド会長らが開会式に出席した。

今回のアジア大会開会式は珠江巡遊、開幕セレモニー、パフォーマンスの三つの部分に分かれていた。これまでの大型スポーツ大会の開会式との最大の違いは、今回の開会式の舞台がスタジアムではなく、珠江に浮かぶ「海心沙」という小島だったことだ。この島は大きな船のような形をしており、島に設置された1万8000人の観客を収容できるスタンドの形はこの大きな船の甲板のようだ。高さ80メートルのLEDスクリーン4組を帆に見立て、このスクリーンが開会式のパフォーマンスの中心となった。

「珠江を舞台とし、都市を背景とした。広州アジア大会の開会式は海心沙島を会場とし、閉ざされたスタジアムから開放された空間へと飛び出して、国際的な大型スポーツ大会の開会式を時間的にも空間的にも大きく飛躍させた。これは広州アジア大会が初めてだ」。広州アジア大会組織委員会祝典・文化活動部の何継青部長は語った。

広州は水と共にある都市で、水によって広州の独特の地域文化が育まれてきた。今回のアジア大会開会式のテーマは「水」。開会式のパフォーマンスでは、水中で、水面で、空中で、そして川の上で、さまざまな表現方法を駆使して、一滴の水から果てしない大海、一艘の小舟から巨大な帆船、ほんの少しの水から天に届くような大波まで、水の魅力が余すところなく表現された。

「今回の開会式はイマジネーションにあふれていた!特に『 空中飛人』のパフォーマンスは、空中に浮かんだパフォーマーたちがスクリーン画面に合わせて次々にフォーメーションを変えていたのがとても不思議で、衝撃的だった!」インドのシン選手は記者にこう語った。

開会式のパフォーマンスのうち最も人々に衝撃を与えたのは「白雲之帆」のパートで、パフォーマー180人により演じられた「空中飛人」だった。塔溝武術学校の生徒たち180人が9分間、帆に見立てられた高さ80メートルのスクリーンの上で急降下と急上昇を繰り返す。「たった9分間しかないが、練習には1年3カ月をかけた。これは大胆な試みだ。出演者たちは独特の空間と帆に見立てたスクリーン映像に合わせて、飛び越え、走り、駆け回り、よじ登り、急降下する。そこにはサーフィン、登山、競泳、ハードルなど多くのスポーツの要素が取り込まれ、人類のより速く、より高く、より強くというスポーツの精神が見事に表現されていた」。章東新・開会式執行副総ディレクターは語った。

今回のアジア大会の聖火点火方法は非常に中国的なもので、爆竹による点火が採用された。オリンピック飛込金メダリストで広東籍の何冲と二人の子供たちが聖火トーチで直径6メートル、高さ約28メートルの聖火台の下に設けられた大きな爆竹に点火すると、爆竹は上へ向かって噴射し、アジア大会の聖火が点された。

22時33分、華やかで壮大な2010年広州アジア大会開会式は美しい歌声と花火の中でその幕を閉じた。広州アジア大会開会式を見終えたベトナム駐中国外交官のAu Viet Hung氏はこう評価した。「ドーハアジア大会の開会式を広大な砂漠の豪華さ、北京オリンピックの開会式を千年の古都の台頭と例えるならば、広州アジア大会は繁栄した都市の知性だろう。親しみやすさの中に人を感服させるクリエイティビティがあった」。

「北京週報日本語版」2010年11月12日

 

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