人文の舞台
北京は新規建設の施設、オリンピック選手村、報道センター、交通、通信、宿泊などのインフラおよび競技スケジュールなどの面で、どのようにスポーツ選手、審判員、役人、記者、協賛業者、観光客と現地の市民に奉仕するかをまず考慮に入れている。選手のために快適な生活環境、理想的なトレーニング、試合の環境を作り出し、記者のために最もよい仕事の条件、最も先進的な通信手段を提供し、数十万の観光客に満足してもらうことができるようにする。
オリンピック大会の開催は平和と文明を促進し、近代的な人文精神を発揚することにつながる。
中華民族の文化は歴史が長く、内容がきわめて豊富で、東方文明の主な構成部分となっている。物質的文化の面で、中国の「四大発明」はかつて世界の歴史のプロセスを変えた。精神的文明の面で、「人を本とする」という思想と「和を貴し」とする平和と発展の思想は、個人と社会、人間と自然、道徳と生命の関係を解決するために大きく貢献した。中国の学者たちは、グローバル化が進んでいる今日に、国と国の間の交流で文化交流がますます重要になり、独特な役割を果たし、中国は全世界に強大な凝集力を持つ中華文明を十分に示し、同時にオリンピック招致、オリンピック開催の機会に人類文明の精華を吸収し、発揚すべきだとしている。
3000年余りの都市建設史をもつ北京は、中華の伝統的文化の典型的な代表であり、もしオリンピック大会がここで行われるなら、東西の文化が世界人口の5分の1の国(12億9500万の人口)で融合することになる。改革・開放によって発展する新しい北京は、世界のために新しいオリンピックを開催し、新世紀におけるオリンピック運動の発展に新しい動力を与えることができることを願っている。
教育はオリンピック主義の出発点と終着点であり、教育家としてのクーベルタンはオリンピック運動の本当の目的はスポーツを通じて青年を教育することにあるとしている。北京は2008年オリンピック大会を通じていろいろな措置をとってスポーツと教育を結び付け、学校教育、メディアで全中国と全世界にオリンピック運動の趣旨を宣伝し、オリンピックの精神を発揚することにしている。
そのほか、北京はオリンピック大会を迎えるため、市民のあいだで英語を学ぶ活動を広く展開ている。
北京のオリンピック招致のスローガンは「新しい北京、新しいオリンピック」(New Beijing,Great Olympics)であり、その主要な内容は、3000年余りの歴史と文化をもつ北京は新しい姿で新世紀に入り、全世界のスポーツ選手と友人を熱烈に歓迎し、共にオリンピック盛会に参与することである。
「北京週報日本語版」2001年NO.21
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