交通部は今年６月、政府サイトで「北京五輪及び予行競技時の道路交通の保障及び輸送サービスの実施プラン」を公布した。プランによると、「五輪特別通行証」を持った車両は直接、「五輪用車線」を優先して通行できる。警察車両が先導する五輪専用車については、「五輪用車線」沿線にある料金徴収所で先ず、通過回数を自動記録して後に一括して支払う。料金所では停車する必要はない。その他の五輪用車両については、料金を予め支払うか、またはカードを購入するか、またはETC（自動料金収受システム）を利用して、料金所での車の混雑を解消するとしている。

王副主席は「市政府とBOCは公用車を利用しないよう呼びかけるとともに、『車友の会』に運転の回数を減らすよう求めることにしている。北京はこの面で成功した経験がある」と語った。昨年11月、「中国アフリカ協力フォーラム北京サミット」開催中に北京市では、利用されなかった公用車は50万～60万台にのぼり、50万～60万のマイカー族も「車友の会」の運転しないよう求める呼びかけに応えたという。

五輪に明るい空を

交通のほか、二酸化硫黄や粉塵の排出量を大幅に削減する、交通汚染を解消する、砂嵐を防止するなど、大気環境の改善も重要だ。北京では1998年から、「青空計画」（大気の質を２級以上にする）を実施。それ以降は毎年、青空の日が安定して増えている。99年は146日、00年165日、01年185日、02年203日、そして昨年は241日と、年間の66％に達するなど、北京の大気環境の質は８年連続して改善された。

「グリーンな五輪」。これは北京五輪３大理念の１つだ。市政府は現在、周辺の省・直轄市と緊密に協力して環境の質を大幅に改善しているところだ。王副主席は「政府は民間の環境保護組織の意見や提言を真摯に聴取して、五輪を機に、北京の環境を良くしていく」と強調した。

「北京週報日本語版」　2007年8月7日