コストを節約(また安全性を考慮して)するため、BOCは最終的にメイン会場に位置しない、外観が鳥の巣に似た国家体育場に開閉可能な屋根を設置して、開幕式をすることを決定したが、雨が降った場合はどうするのか。これについて関係者は「心配する必要はない。現在考慮中で、解決策にすでに着手した」と話している。
気象の問題も準備が必要
五輪開催の8月はちょうど雨季で、気象は複雑に多変する。平年の統計結果を見ると、平均して3日おきに雨が降り、その4分の1が雷を伴った暴雨だ。だが、中国気象局北京都市気象研究所の王迎春所長は、質の高い天気予報を提供できると自信を示した。彼女は五輪期間中の「精細な予報技術研究プロジェクト」を担当。「毎日4回、各競技場周辺の気象に関する要素を改めて見直し、72時間内に3時間ごとに最新の気象情報を発表し、一部の競技などについては、1時間ごとに予報を出すことにしている。また、雷を伴う暴雨の接近予報を出すことで、屋根の開閉の問題は解決される」と強調した。
北京市民はすでに天気予報の降水確率に慣れている。気象の専門家で、中国工程院の李沢椿会員は「五輪の天気予報に関しては、こうした曖昧模糊とした言葉は禁句だ。降るのか降らないのかを明確にし、できるだけ何時何分か、どの競技場かを具体的に示す必要がある」と指摘する。
施設建設は間もなく終了
実際、競技施設は設計と構造上、気象の要素が十分考慮されている。
6月30日、開閉幕式と陸上、サッカーが行われる「鳥の巣」国家体育場に電気が通じた。同時に、コンクリート・鉄筋構造の主体工事もほぼ完了し、観客席も据え付けが終わり、現在は内装工事の段階だ。「鳥の巣」の室内設計に当たっては、世界の著名な建築物を参考にしているが、そこにも中国の特色が自然に織り込まれている。
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