中国の両会(全国人民代表大会と全国政協会議)開幕を前に、英誌ジェーン・ディフェンス・ウィークリーは中国の軍事費について、今後3年間で急増し、他のアジア諸国・地域の合計額を上回ると予測した。北京の専門家はこれに直ちに反駁を加えた。「千龍新聞網」が伝えた。
中国国際問題研究所の曲星所長は中国新聞社の取材に「この予測は中国の軍事費の発展傾向と合致しない。年平均増加率がGDP成長率のほぼ2倍との予測は非現実的だ。西側の一部兵器商は自国政府の軍事費を増やして利益を得るために、潜在的な脅威を作り上げる必要があり、毎年関係機関に出資してこうした報告をまとめさせている」と指摘した。
ここ数年来、同様の「中国の軍事費問題」「軍事費の透明性の欠如」が「中国脅威論」を導き出すための根拠とされている。一部西側メディアは国際社会に融け込もうとする中国の努力を、西側主要国の既得権益を脅かし、現行の国際秩序を破壊する不確定要素と見なしている。また、グローバル化によって二国間や多国間の摩擦が増加したこともあり、一部の人は中国が紛争を軍事的手段で解決することを懸念している。
実際には、世界第2の経済大国となった中国は、平和を訴える姿勢と決意を世界に繰り返し表明している。胡錦濤国家主席は今年の新春の挨拶で「中国は終始変わらずに平和的発展の道を歩み、終始変わらずに互恵・ウィンウィンの開放戦略を遂行する。平和共存五原則を基礎に各国との友好協力を積極的に発展させ、各国人民と共に調和あるアジア、調和ある世界の構築を推し進め続ける」と述べた。2011年発表の「中国の平和的発展」も「中国は『強くなれば必ず覇を唱える』という伝統的な大国台頭モデルを打破した。中国は国の近代化実現、国際問題への参与、国際関係の処理への基本的道筋として、平和的発展と協力共栄を選択した。中国が平和的発展の道をしっかりと歩んでおり、それを変えるいかなる理由もないことは、数十年来の実践が証明している」と指摘した。
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