（四）省エネ・環境保護と気候変動対策は顕著な成果をあげた省エネ・排出削減目標は基本的に達成された。

二〇一〇年度、省エネ・排出削減に充てた中央予算内の投資と中央財政特別資金はそれぞれ、前年比一・四倍増の三三三億元、七三％増の五一八億元であった。十項目の重点省エネプロジェクトを積極的に推進し、三三一〇万トンの標準炭に相当する省エネ能力を生み出した。省エネ製品利民プロジェクトの実施に大いに力を入れ、三〇〇〇万台近くの高効率・省エネエアコン、一〇〇余万台のエコカー、一億六〇〇〇万個の高効率照明器具を普及させた。新エネルギー自動車のモデル事業の実施に取り掛かった。国家「都市鉱山」モデル基地の建設を積極的に推進した。都市部の汚水・ゴミ処理施設の整備をバックアップし、都市部の汚水とゴミの一日当処理能力は通年でそれぞれ一九〇〇万立方メートル、六万八〇〇〇トン増加し、都市部の汚水処理率と都市の生活ゴミ無害化処理率はそれぞれ前年比一・六ポイント 増の七六・九％、一・二ポイント増の七二・五％となった。二〇一〇年度、単位GDP当たりのエネルギー消費量は四・〇一％削減され、二酸化硫黄排出量と化学的酸素要求量（COD）はそれぞれ一・三二％、三・〇八％下がった。工業付加価値一万元当たりの水使用量は九・六％下がった。工業固形廃棄物の総合利用率は二ポイント上昇した。過去五年間で、単位GDP当たりのエネルギー消費量は累計一九・〇六％削減され、二酸化硫黄排出量と化学的酸素要求量（COD）はそれぞれ一四・二九％、一二・四五％減少し、工業付加価値一万元当たりの水使用量は三六・七％下がり、「第十一次五ヵ年計画」で定められた目標を基本的に達成もしくは超過達成した。生態環境の保護は新たな一歩を踏み出した。耕地の林地復元と牧場の草地復元の成果が一段と根付いた。第一期天然林資源保護プロジェクトが全面的に完遂し、長江の上流、黄河の中上流区域に分布する天然林の商業伐採を全面的に停止し、これは生物多様性の保全・復元につながった。二〇一〇年度、全国の造林面積は五九二万ヘクタール新規増加し、牧場の草地復元面積は六六六万七〇〇〇ヘクタールに達した。水土流失の総合整備面積は四万二〇〇 〇平方キロに達した。全国水資源総合計画が公布、施行され、「三つの河」（淮河、海河、遼河）と「三つの湖」（太湖、巣湖、滇池）、黄河中上流区域、三峡ダム地区及びその上流区域、渤海、松花江、丹江口ダム地区及びその上流区域などの重点流域における汚染対策が積極的に推進され、太湖流域水環境総合対策総体案が全面的に実施された。気候変動対策への取り組みがさらに強化された。国家案が効果的に実施され、低炭素技術イノベーションは積極的に進められ、低炭素省・自治区と低炭素都市のテスト作業も順調に推進されている。国連気候変動枠組み条約天津作業部会が成功裏に開催され、全方位的な国際交流と協力に前向きな姿勢が示された。