⑸ 社会保障と雇用対策支出は三七八四億九九〇〇万元で、予算の一〇五・七％を達成し、一四・八％伸びた。内訳は、中央レベルの支出四二八億二五〇〇万元、地方への移転支出三三五六億七四〇〇万元である。一二〇億元の補助金を計上したことにより、新しいタイプの農村社会養老保険の試行範囲の全国カバー率は二四％に達した。企業職員・労働者基本養老保険の個人口座制度を定着させる試行作業を推し進め、引き続き企業の定年退職者の基本養老年金の水準を高め、一人当たりの基本養老年金の月額は一四〇〇元に引き上げるため、企業職員・労働者基本養老保険基金に計一五六一億元の補助金を振り向けた。都市・農村最低生活保障の補助金基準を引き上げるため、六三三億一〇〇万元を計上した。優遇扶助者などの扶助手当と生活補助金の基準を引き上げるために、二一五億六二〇〇万元を計上した。孤児に対する基本生活保障制度を確立した。被災地域における大衆の基本的生産・生活を確実に保障し、災害により損傷または倒壊した農家の住宅改築に対する中央の補助基準を適度に引き上げるため、一三七億六九〇〇万元を計上した。国有企業の政策的閉鎖・破産関連の事業に七一億七五〇〇万元の補助金を振り向けた。より積極的な雇用政策を実施し、労務提供による救済の方式を積極的に導入するとともに、企業が一時帰休者・失業者を受け入れるよう奨励し、大卒者の就職を促進し、Uターンした農民工などに対する職業訓練特別計画を実施した。担保付小口ローンに対する財政の利子補給額を増やし、その適用範囲を拡大した。

⑹ 住宅保障支出は一一二五億七三〇〇万元で、予算の一一三・四％を達成し、一五％伸びた。内訳は、中央レベルの支出三八六億四八〇〇万元、地方への移転支出七三九億二五〇〇万元である。保障タイプの安住プロジェクトの強化に向け、全国で保障タイプ住宅とバラック区域の再開発の住宅五九〇万戸の新規着工に取りかかり、その内三七〇万戸がほぼ落成した。また、農村の老朽化した家屋の改築と遊牧民定住プロジェクトの進展を速めた。このため、中央財政は保障タイプの安住プロジェクトに三八・九％増の七六四億八六〇〇万元を計上した。行政機関・事業体の職員・労働者住宅積立金などに三五二億一六〇〇万元を振り向けた。

⑺ 農業・林業・水利関係支出は三八七九億六六〇〇万元で、予算の一〇二・七％を達成し、一〇・五％伸びた。内訳は、中央レベルの支出三八七億八九〇〇万元、地方への移転支出三四九一億七七〇〇万元である。農業生産財総合補助の動態的調整メカニズムを定着化させ、農作物栽培の良質種子補助のカバー・エリアと品種の対象範囲をいっそう広げ、農業機械購入の補助範囲を一二種目一八〇品目に増やすため、計一〇七四億九〇〇〇万元の補助金を拠出した。農業の科学技術成果の転化および先進的かつ実用的な農業技術の普及・応用を促進し、農民の専業協同組織の発展をサポートし、優位性や特色をもつ、安全かつ高効率の農業の発展をはかるために、一一四億元を計上した。農業の総合開発に一九二億元を振り向けて、約一六〇万ヘクタールに上る中・低収農地の改良と高基準農地の造成に取り組み、食糧総合生産能力が三一一万二〇〇〇トン高められた。農業・林業保険料補助金として六七億七七〇〇万元を計上することにより、農家の保険加入件数は累計で一億三〇〇〇万に達した。財政による扶助開発メカニズムの刷新および貧困地区の特色ある優位産業の発展支援に二六〇億元の助成金を振り向けたため、貧困脱却扶助対象者数は三五九七万人に達した。農業と農村のインフラ整備に一三五二億元を計上して、一期目の老朽化ダム改修・補強三ヵ年計画の任務を完遂し、二期目の老朽化重点小型ダム改修・補強事業を始動させたほか、小型農地の水利施設整備を推進する重点県をさらに四五〇県増やし、大中型灌漑区における関連施設の継続建設・節水改良などの重点プロジェクトおよび農村送配電網の整備を推し進めた。一〇二億六七〇〇万元を計上して、「一事一議」（重要事案をすべて村民大会で決定する）制を導入した村クラスの公益事業向け財政奨励・補助の試行範囲を二七省に広げ、それにより五億三〇〇〇万人の農民が実益を得た。七五億八一〇〇万元を計上することにより、中央財政の森林生態効果補償基金の支援を受けた国家レベルの公益林面積は約六九九三万ヘクタールに拡張された。