中国経済・社会にとって経済成長パターンの転換加速は重大な変革だ。そしてこの変革において主たる切り口となるのが経済構造の戦略的調整だ。新たな情勢、新たな問題を前に、両会の代表・委員等は第12次五カ年計画を構造調整加速の絶好の好機と見なしている。
■構造調整は焦眉の急
昨年、中国経済は世界2位に躍り出た。だが江蘇晨風集団会長の尹国新代表はこのニュースを聞いても特に興奮することはなかった。「この結果にのぼせ上がっては断じてならない。構造調整の成果を打ち固めるだけでなく、構造調整を国家戦略のレベルにまで高め、改革の緊迫度を高めなければならない」----。
第11次五カ年計画期間、中国経済の成長は経済構造調整を力強く推し進めたおかげで、質・効率ともにやや向上した。食糧生産は7年連続の増産を達成、サービス業の割合は2.5ポイント高まり、5年間の累計で単位GDPあたりのエネルギー消費は19.1%削減された。
これと同時に、経済構造の不調和による問題も日増しに先鋭化している。
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