本誌記者 金多優
3月2日、記者は全国人民代表大会の山東省代表で青島港董事局主席の常徳伝氏を取材した。常氏はかつて「一人の従業員も一時帰休させない」という発言で有名になった。
常徳伝代表(金多優撮影)
20年余りの間に、常氏の率いる青島港は国の改革開放の波に乗って飛躍的な発展を遂げた。「十一五」(第11次五カ年計画)期間中、青島港の累計貨物取扱量は年平均13.5%増の14億5000万トンに達し、全国第二の対外貿易港、世界一の鉄鉱石輸入港、全国一の原油輸入港の地位を終始保った。5年間で、青島港の総資産は2005年末の139億元から270億元まで増え、国のために131億元の優良資産を創出した。
2011年1月4日、国務院は正式に『山東半島藍色経済区発展計画』に指示回答した。これは「十二五」(第12次五カ年計画)の一年目に初めて承認された国家発展戦略であり、中国初の海洋経済を主題とした地域発展戦略でもある。計画には、「青島港を旗振り役に、港湾構造を最適化し、資源を統合し、港湾公用インフラと大型で専門化された埠頭の建設を加速し、青島港を中核とし煙台港と日照港を主柱とした東北アジア国際水上運輸総合ターミナルを作り上げる」と明示されている。
「山東半島藍色経済区の承認は山東省の大発展のためにはかり知れない推進作用を果たし、さらに青島港にとっては『十二五』期間中に発展するための大きな歴史的チャンスでもある。青島港の今後の発展目標は、港湾品質の向上と、青島港を世界の先進レベルの情報・物流センターにすることだ」。
常氏によれば、港湾業はエネルギーを大量に消費し、汚染を引き起こしやすく、土地や海岸線、海洋など、港湾の建設で使用される資源は再生できないものばかりだという。「港湾業がこれからもずっと発展し続けていこうとするなら、環境に配慮した『環境友好型』と『資源節約型』の港湾作りが大勢の赴くところだ。そうでなければ前途はない」。
「北京週報日本語版」2011年3月4日 |