温家宝総理が14日の内外記者との会見で行った台湾問題に関する談話に、島内世論が高い関心を寄せている。台湾の主要各紙は15日、関連記事を目立つ位置に掲載。温総理の「兄弟」発言を温かく、入念な配慮のあるものと受け止め、北京の対台湾政策の入念さや意図が見てとれると報じた。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
台湾各紙はいずれも、温総理が二部からなる「富春山居図」が両岸に別々に所蔵されていることを例に挙げ、「早く一続きの絵に戻ってほしい」と述べたことを重点的に報道。「聯合報」は、これを両岸が別々の道を歩む状態から早く1つへと向かうことへの温総理の願いを示すものと報じている。
「聯合報」「中国時報」「経済日報」「工商時報」「旺報」は、両岸経済協力枠組協定(ECFA)に関する温総理の発言を、多くの紙面を割いて詳しく報道している。
各紙は「両岸は兄弟だ」との発言を目をひく見出しにしている。「旺報」は「温:両岸は兄弟なので利益を譲る」を全段抜きのトップ大見出しに、「聯合報」も「温家宝:われわれは兄弟なのでECFAで利益を譲る」を見出しにしている。「工商時報」は「温家宝は両岸関係を兄弟に喩えた。両岸のECFA調印において兄弟の情に基づき台湾に利益を譲る意向を表明したのみならず、台湾問題の処理における大陸方面の原則が兄弟の情誼であることをことさら意識的に伝えた」と報じている。
「人民網日本語版」2010年3月16日
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