このような状況を作り出した原因は、日本メディアが世論の指導的役割を感じ、この機会を借りて日本の中国への「官熱民冷」感情に対する考えを変えることを望んでいるわけでもなければ、自らの認識における偏見を知り、この機会を借りて調整を行うことでもなく、世界経済に現れる「中国依存」を的確に理解し、中国経済を日本経済と比較してから評論しているからと言える。
2月27日、麻生太郎首相は、「日本経済の回復には3年かかる」と述べた。麻生首相は2月24日、自民党総務部会で中国共産党中央対外連絡部の王家瑞部長と面会し、中国、日本ともに内需を拡大すべきだと述べ、中国側の国際金融危機と安定した世界経済情勢に対する努力を高く評価した。これにより、麻生首相の危機克服への自信のなさと中国経済の日本経済への影響力が増していることがうかがえる。2月28日に発行された「週刊東洋経済」は、「中国は真の世界市場になれるか-中国で儲ける日本企業」というテーマで、日本企業は中国の内需拡大の状況を共有すると報じた。これも別の側面から中国経済が与える日本への影響力を説明した形となった。
日本の主要メディアの「両大会」に対する報道が変化した真の理由は、仏紙「ル・モンド」の報道からも説明できる。「ル・モンド」の東京駐在記者であるフィリップ・メスメル氏は報道の中で、「経済衰退は東京の発展と隣国関係を促進する」、「日本にとって、アジア連携はますます救命ブイのようなものになる」と指摘している。
2月16日の「日本経済新聞」の社説ではっきりしたように、危機は地域の連携強化に良い機会を与えた。つまり、世界経済危機の中で中国が経済発展の意志を強めていることと日本の景気低迷が長引いていることは日本メディアの中国「両大会」に関する報道ぶりを変化させた原因である。
「チャイナネット」2009年3月9日 |