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本誌記者の特別報道  
鐘南山代表 地域社会の医療完備が重点の中の重点

本誌記者 曽文卉

広東省からの全人代代表、中国工程院の鐘南山院士(アカデミー会員)は、昨年の全人代で医療体制完備のための医療改革を進めると提起したが、「今年の両会でもやはり発言し、医療体制改革について提言を行うつもりだ」との考えを示した。

本誌記者の取材を受けた際、鐘南山代表は、医療改革の重点は5つの問題に及んでいるものの、地域社会の医療改革が重点の中の重点と指摘。

現在、中国では大病院がいつも満員で頭の痛い問題となっているが、小規模な病院を訪れる人は少ないのが実情だ。北京協和医科大学臨床医学専攻の博士課程に学ぶ陳躍さん(27歳)は、協和医院の実習医。彼は、「地域社会の小さな病院は施設が古く、医者のレベルも低いため、多くの患者が長い列をつくっても大病院で受診したがり、地域社会の病院には行きたがらない」と説明する。

「現在、北京では、有名医科大学の卒業生はほとんど地域社会の小病院に就職するつもりがない」と陳さん。

鐘代表は、「地域社会の医療網や医療設備を完備させ、地域社会の医療関係者の待遇を保障すると同時に、医療関係者のレベル向上のための養成訓練を行う必要もある。基本医療衛生サービスシステムの問題を解決してこそ、『受診難、高額医療費』の問題を本当に解決できる」と指摘。

今回の医療改革では、都市部での一般疾病、多発性疾病、慢性疾病の初期診断・初期治療のサービスが地域社会の病院によって提供される必要がある、と提言。有名な心臓血管専門家で全国政協委員でもある復旦大学付属中山医院の葛均波教授は、ドイツで医師をしていた時は、半日に7人の患者しか診ていなかったが、上海では1日に100人以上の患者を診ることもあるという。「中国は科学的な転院・分流システムを切実に構築する必要があり、専門医教授の95%が、よくある病気や多発性の病気の診療に精力を傾けている状況を変える必要がある」と同氏は強調。

「地域社会の病院が疾病を分類したうえで、“ありふれた病気は地域社会の病院で診療、重病は即刻転院”という診療制度を実行することで、大病院の診療負担を軽減する必要がある」と陳躍さんは説明。

陳さんはまた、「地域社会の病院は人材を導入し、人材を引き留めたいなら、医療関係者の待遇を高め、キャリアを伸ばすための一定の空間を与えなくてはならない」と指摘。ここ数年、地域社会の衛生医療サービス機関は高学歴者の募集・採用をますます重視するようになっており、昨年は20%の新任医師が修士課程の修了者だった。

温家宝総理は2月28日、オンラインでネットユーザーと交流した際、医療改革における5つの方向を明らかにした。それは∇都市・農村部の医療保険のカバー率を拡大する∇基本的な薬物制度を確立する∇医療サービスシステムの建設をさらに強化する∇医薬サービスシステムの均衡化を強化する∇公立病院の改革を行う、という方向性だ。医療サービスシステムの建設について、温総理は「今後3年間で、都市・農村部の衛生機関5000カ所、県クラス病院2000カ所、都市地域社会の衛生機関2400カ所の建設を達成する」と数値目標を示した。

「北京週報日本語版」2009年3月5日

 

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