Imprimer cet article

Commenter cet article

両大会の関連文献  
二〇〇六年度の中央と地方の予算執行状況及び二〇〇七年度の中央と地方の予算案についての報告

(二)多様な財政租税関連措置を総合的に運用し、経済の安定した比較的速い成長を促進している。二〇〇六年度、経済情勢の発展、変化に即応して、穏健財政を実施する過程で、よりいっそう政策的手段を調整し、充実させ、促進と抑制を使い分け、財政によるコントロールの有効性と対応性の増強をはかった。一つは、関連租税政策を積極的に調整し、充実させた。二〇〇六年四月一日より消費税の税目と税率に対して増減の調整を行ったが、それは一九九四年以来最大規模となった。個人所得税の給与所得課税基準と従業員一人当たりの賃金の源泉所得税課税基準を月八〇〇元から一六〇〇元に引き上げた。資源税政策を調整した。一部製品の輸出による租税還付率を調整し、高エネルギー消費・高汚染型製品について、それらの輸出による租税還付撤廃、還付率引き下げの範囲を拡大し、さらに加工貿易禁止類商品目録を補充し、一部の「高エネルギー消費・高汚染型」製品に対して輸出税を多く徴収する一方、一部の資源関連に対して輸入税を引き下げた。東北地区において付加価値税を消費型へ転換させる改革テストなど税制の改革も穏当に推し進めた。租税政策の調整、充実化は、資源節約と環境保全を促進し、消費を合理的に誘導し、収入配分を間接的に調節する上で積極的な役割を果たした。二つは、中央政府の投資規模をタイムリーに調整し、その使途構造を最適化させた。二〇〇六年度中央政府の投資総額は一二五四億元(予算超過分の一〇〇億元を含む)であり、これを重点的に社会主義新農村の建設や、社会事業、環境生態系、西部大開発など諸方面のプロジェクト、発展の大局に関わり、適切に着工すべき重要プロジェクトに振り向けた。それと同時に、マクロ経済の運営状況に応じて予算の資金投下の進度を合理的に把握し、投資に対して管理を厳格にし、監督を強化し、その運用効果をアップさせた。三つは、住宅用地の収支管理に関わる財政租税政策を調整し、規範化させた。二〇〇五年から実施された、個人住宅の転売により発生する営業税の課税期限を二年間から五年間に延長することとした。住宅積立金管理制度を充実させ、都市部低価格賃貸住宅建設資金源をよりいっそう明確にし、保障した。新規増加した建設用地の有償使用料の徴収基準と使用管理政策をそれぞれ実状に応じて調整し、国有土地使用権譲渡における収支管理の関連政策を制定、規範化したことによって、不動産市場にみられる投機行為を初歩的に抑制し、最も厳格な耕地保護制度をよりいっそう貫徹、実行し、土地の節約と集約化を促した。四つは、省エネと新エネルギーの開発にプラスとなる財政租税政策を検討し、実施した。石油価格高騰という新しい情勢に応じて、石油代替エネルギー開発を促す措置を鋭意検討し、バイオマス開発などへの助成政策を制定した結果、石油代替エネルギーの開発に関わる財政租税政策システムが初歩的に形成された。それとともに、石油価格形成メカニズムの改革を鋭意推進し、石油特別収益金の徴収をスタートさせた。これらの措置をその他の規制措置と組み合わせることによって、経済のマクロ規制の所期目標に向けた発展を大いに促した。

(三)財政の農業助成の度合いを大きくすることによって、社会主義新農村の建設は幸先のよいスタートを切った。二〇〇六年度、財政による「三農」への支援の特徴は大きな投入、堅実な政策、多様な措置及び新メカニズムで、公共財政による恩沢が徐々に農村で享受されるようになってきている。二〇〇六年度中央財政は「三農」への諸科目の支出を三三九七億元(石油特別収益金を用いて穀物作付農家に振り向けた総合的直接補助金一二〇億元は含まない)計上し、前年度比四二二億元増え、一四・二%伸びた。一つに、農業税を全面的に撤廃した。同時に、農業特産物税は廃止され、『葉タバコ税暫定条例』が制定、実施されたことは、国と農民との従来の配分関係に根本的な変革が生じたことを示すもので、これは農民の負担の軽減や収入増加及び安定した生活生産に役立つばかりでなく、農業の長期的発展にもプラスとなった。中央と地方財政は移転支出として七八二億元と二五〇億元をそれぞれ計上した。農民の負担は改革前の一九九九年度と比べて約一二五〇億元軽減され、一人当たり一四〇元減となり、農場で働く労働者の負担も一段と軽減された。農村の租税・費用改革は農村総合改革の新たな階段に入っている。 二つに、補助政策の実施に大いに力を入れた。中央財政は一二〇億元の補助金を新規増加して、農業生産財の価格上昇によって生じた穀物作付農家の支出増加に対し適時総合的な直接補助を与え、七億二八〇〇万人の穀物作付農民が直接恩恵を得た。また石油価格の調整により、漁業などの業種に補助金として八五億九〇〇〇万元を振り向けた。全国食糧生産の直接助成金は一四二億元に上り、前年度に比べ一〇億元増えた。その内、一三の食糧主産省(自治区)は一二六億八〇〇〇万元に上り、いずれも同省(自治区)食糧リスク基金の五〇%以上を占めた。中央財政から優良品種作付へ振り向けた補助金は四一億五〇〇〇万元、農機具購入の補助金は六億元である。その内、農機具購入補助金は前年度より倍増した。食糧最低買付価格に関わる政策を充実化するため、適時に五九億元の補助金を拠出した。「多目的キャッシュカード(預金通帳)」の開設を普及させ、補助金を直接農民のキャッシュカードあるいは通帳口座に振り込み、中国農民補助ネットワークの整備をスタートさせ、補助金の管理を強化した。わが国の国情に合わせて、総合補助金と特別補助金を相互に結び付け、かなり規範化された農業助成金管理政策システムを初歩的に構築し、食糧生産の安全性を保障し、促進した。三つに、農村義務教育経費保障メカニズムの改革は首尾よく実施された。二〇〇六年度春季学期より西部地区で率先して改革を行い、農村義務教育段階にある児童・生徒の学費・雑費を全額免除するとともに、家計困窮の児童・生徒に教科書を無料で提供し、寄宿生活補助を与えた。中央財政は西部地区の農村義務教育段階にある小中学校に公用経費補助金を支給し、全国で農村義務教育段階にある小中学校の校舎の修繕・改築をめざす長期的かつ効果的メカニズムを発動した。中部地区では省ごとに一つの県を選定して秋季学期よりテスト作業を行い、東部地区のほとんどの省も進んで改革を実施した。中央と地方財政はそれぞれ一五〇億元と二一一億元を計上し、一部の特別科目資金に対し国庫集中支払を行い、資金を直接学校に届けたことにより、小学生一人当たり一四〇元、中学生一人当たり一八〇元の負担が学期ごとにそれぞれ軽減された。この改革は、農村義務教育が徐々に公共財政の保障枠に組み込まれ、農村の公共製品の供給方式に深刻な変革が生じつつあることを示している。これを踏まえて、「農村義務教育段階の学校教師職務特設計画」の実施を大いにバックアップし、さらに全国十省で「新農村の衛生的新学園建設プロジェクト」のテストを行い、農村義務教育の発展に新たな活力を注ぎ込んだ。四つに、新しいタイプの農村合作医療制度改革のテスト範囲を拡大した。統計によれば、全国の五〇・七%の県(市、地区)で改革テストを行い、合作医療に加入した農民は四億一〇〇〇万人に上り、中央財政はその補助基準を一〇元から二〇元に引き上げ、省クラスの財政もそれに応じて補助基準を引き上げた。中央財政は補助金として四二億七〇〇〇万元を拠出し、制度やメカニズムの面から農民大衆の「病気による貧困化、病気による再貧困化」の状況を緩和させた。五つに、農業生産と農村の長期的発展を大いにサポートした。農村「六小プロジェクト」などの建設を重点的に助成し、農村の生産・生活条件の改善に力を入れた。農業の総合的開発をつっ込んで推し進め、中・低収穫高の農地を改造し、産業化経営を扶助することなどにより、生産能力はさらに二九一万トン増加される見込みである。中央財政は農民の生産発展の意欲をよりいっそう引き出すために二〇〇六年度より四年間をかけて、農業総合開発による債務を四四億八六〇〇万元査定、解消することを検討、確定した。中央財政は貧困脱却扶助金として一三七億元を計上して、貧困郷・村のインフラ整備、農村の貧困労働力の移転・トレーニングと農業産業化の発展を重点的に援助した。農業技術の普及、農村専業合作経済組織の発展、農村労働力の移転・トレーニング、新しいタイプの農民科学技術研修プロジェクト及び「科学普及による農民受益農村振興プラン」の起動、「科学技術による県民富強特別行動プラン」の推進を強力にバックアップした。六つに、多元化した農業支援投入メカニズムの構築を鋭意サポートした。全国一六二県で農業支援資金統合のテスト作業を繰り広げ、財政の農業助成金のスケールメリットの向上をはかった。「民営・公的援助」等のメカニズムの確立を積極的に模索し、農民の投資の意欲を引き出した。農村金融システムの整備を大いにサポートした。二〇〇六年度、中央財政はテスト地区の農村信用協同組合にインフレプルーフ定期預金(物価スライド制預金)の利息補填金二九億三一〇〇万元を振り向けるとともに、テスト地区における所得税減免政策の実施を三年間延長した。これは農村信用協同組合がこれまでの債務を逐次解消し、発展の底力を増強し、社会主義新農村建設の新鋭軍の役割をよりよく発揮させることに寄与した。これらの措置は農業生産、農民の収入増及び農村の発展を促し、都市と農村のバランスのとれた発展を促した。

(四)重点支出が保障され、社会諸事業は発展を速めている。公共財政の公共性や公益性の本質的特徴を確実に具現させ、財政支出の重点を社会諸事業に傾斜させ、社会発展の脆弱な部分の補強を際立たせ、経済・社会のバランスのとれた発展を促した。一つに、就業・再就業支援事業と社会保障システムの整備を積極的にサポートした。二〇〇六年度、全国財政の就業支援と社会保障支出は四三三七億六五〇〇万元であり、一七・三%伸び、予算の一〇九・一%を達成した。その内、中央財政の社会保障支出は二〇一〇億二〇〇万元であり、二二・九%伸びた。東北三省のテスト作業を踏まえて、八つの省で企業の職員・労働者基本養老保険の個人口座の積立を確実に行うテスト作業を繰り広げた。都市の最低生活保障制度と就業・再就業支援政策を合理的にリンケージすることを推し進めた。中西部地区における農村医療救済制度の整備、財政難の地方における都市の医療救済のテスト作業及び農村の「五つの保障を受ける世帯」(農村において労働力を喪失し、身寄りのない者に衣、食、住、医療と葬儀などを与える五つの保障)の扶助を大いに支援した。積極的な就業支援政策を真剣に実施し、その実施方法を充実させ、経営難の国有企業が懸案となっている問題を適切に処理するよう援助した。企業における退役・除隊軍人幹部と軍隊の退役人員の配置問題の検討、解決に積極的に協力した。とりわけ、かなり深刻な自然災害の発生に際し、中央財政は各種の災害対策・救済資金一一二億元を拠出し、適時交付し、地方財政も積極的に資金を捻出、交付し、災害対策と救援活動を効果的にバックアップした。二つに、教育事業の発展をサポートした。二〇〇六年度、全国財政は教育支出として四七五二億七〇〇〇万元を計上し、一九・六%増となり、予算の一〇三・八%を達成した。その内、中央財政の教育支出は五三六億元であり、三九・四%増であった。農村の義務教育を重点的に支援するとともに、国家高等職業モデル学院・校建設計画の実施をスタートさせ、職業学院・校の実践訓練基地づくりを支援した。引き続き「九八五プロジェクト」などの実施をサポートし、高等教育の質的向上に取り組んだ。学資ローン、学業助成金、奨学金などを主要な援助方法とする国の大学・中等職業教育家計困窮の学生援助政策システムを完備化し、困窮家庭の学生がスムーズに学業を成就するよう取りはからった。三つに、医療衛生事業の発展をサポートした。二〇〇六年度全国財政は医療衛生支出として一三一一億五八〇〇万元を計上し、二六・五%伸び、予算の一一〇・七%を達成した。その内、中央財政の支出は一三八億元であり、六五・四%伸びた。公共衛生特別資金の投入に重点的に力を入れ、エイズ、結核病、住血吸虫病など重大な伝染病と地方病の予防対策、家計の困窮している妊産婦の入院分娩、末端医療衛生機構の設備配置や人員のトレーニング、一万人の医師による農村医療衛生支援プロジェクトなどをサポートした。四つに、科学技術の創造革新を支持した。二〇〇六年度、科学技術への財政投入安定増加メカニズムを確立するため、全国財政は科学技術支出を一二六〇億三八〇〇万元計上し、二六・二%伸び、予算の一一〇・二を%達成した。その内、中央財政の支出は七七四億元であり、二九・二%増であった。資金投入構造を一段と最適化させ、基礎研究、応用研究への投入を増やし、公益性のある科学研究機構のサポートに力を入れた。インセンティブ予算制度を実施し、租税優遇、政府統一調達など財政租税政策と関連措置を定め、企業の自主的創造革新を支持した。五つに、文化事業と産業の発展をサポートした。二〇〇六年度、全国財政は文化・スポーツ・ラジオ事業費の支出を八三四億五三〇〇万元計上し、一八・六%増となり、予算の一〇八・五%を達成した。その内、中央財政の支出は一二三億元であり、二三・九%伸びた。それを主として文化体制改革の鋭意推進、公共文化サービスシステムのいっそうの改善に振り向け、村々にまで通じるラジオ・テレビプロジェクト、農村の映画デジタル化、全国文化情報リソース共有化、農村の一部の計画出産家庭奨励扶助制度、西部地区の「子供を少なく生んで早く豊かになる」計画出産プロジェクトに重点的に取り組んだ。六つに、生態系整備と環境保全をバックアップした。天然林保護プロジェクト関連政策を完備させ、耕地の林地への復元に関する後続政策の調整等を鋭意推進し、森林生態の効益補償基金制度を完備化し、国有林場管理体制と国有林の所有権制度の改革テストをサポートした。年間の耕地の森林への復元面積は二六万六七〇〇ヘクタール、牧場の草地への復元面積は一〇〇〇万ヘクタールであった。石炭資源の有償使用制度の改革を大いに推し進め、二〇〇六年から改革テストがすでに八つの省で全面的に繰り広げられている。これらの措置はわが国の社会諸事業がテンポの速い発展をとげる新たな時期にさしかかっていることをはっきり示すものである。

 

   前のページへ   1   2   3   4   5   6   次のページへ  

北京週報e刊一覧
トップ記事一覧
インフレは依然、経済最大の潜在的懸念
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?
中国、水利整備を加速
潘魯生氏 手工芸による民族文化の伝承
特 集 一覧へ
第7回アジア欧州首脳会議
成立50周年を迎える寧夏回族自治区
現代中国事情
中国の地方概況
· 北京市  天津市 上海市 重慶市
· 河北省  山西省 遼寧省 吉林省
· 黒竜江省 江蘇省 浙江省 安徽省
· 福建省  江西省 山東省 河南省
· 湖北省  湖南省 広東省 海南省
· 四川省  貴州省 雲南省 陝西省
· 甘粛省  青海省 台湾省
· 内蒙古自治区
· チベット自治区
· 広西チワン族自治区
· 新疆ウイグル自治区
· 寧夏回族自治区
· 澳門特別行政区
· 香港特別自治区