(八)人民大衆の切実な利益に関わる際立った問題の解決に本腰を入れ、調和のとれた社会の建設を促進する。(1)引き続き積極的な就業政策を実施する。労働力を大量に吸収する集約型産業、中小企業、サービス業を大いに発展させる。就業トレーニングを強化し、労働者の就業技能を増強させる。大学新卒生の就業と一時帰休者・失業者の再就業に重点をおき、「ゼロ就業家庭」や就職困難者の就業を積極的に支援する。就業の促進と就業体制における都市・農村の統一的配慮を目指すモデル事業を推し進める。(2)所得分配の適正化に取り組む。第一次分配における労働報酬の割合を適宜に引き上げる。賃金の協商メカニズムを健全なものにし、最低賃金制度に合理的な調整を加え、またそれを厳格に執行し、国有企業・事業体、わけても独占業種の所得分配をさらに規範化させる。租税の徴収・管理を強め、法外な所得に対して効果的に調節する。賃金支給の保証金制度を実施し、農民就労者の賃金支給に対する監督・管理を強化し、農民就労者の合法的権益を確実に守る。(3)社会保障システムの整備に拍車をかける。都市部の基本養老、基本医療と労災保険を所有制の異なるすべての企業まで早急に行き渡らせ、基本養老年金個人口座の積立のモデル事業を着実に推し広め、重病医療共済を柱とする都市部住民基本医療保険のモデル事業を実施し、農民就労者向けの労災保険と重病医療保障事業を全力をあげて推進する。地域間移転に伴う社会保険関係の継続ポータビリティに関する規定を検討する。社会保険基金、住宅積立金に関連する管理制度を健全なものにし、基金の安全を確保する。都市部の最低生活保障制度をさらに充実させ、農村部住民向けの最低生活保障制度を全国で確立する。都市、農村の社会救済システムの充実作業を早急に進め、心身障害者、農村の「五保戸」(農村において労働力を喪失し、身寄りがないため衣、食、住、医療と葬儀など五つの保障を受ける世帯)、孤児、心身障害児などへの救済と保護を強める。(4)食品・医薬品安全および安全生産に関わる事業を強化する。引き続き食品・医薬品の安全推進を目指した特別整頓活動を進め、食品・医薬品の質や飲食業の衛生状況に対する監督・管理を大いに強化する。安全生産の体制やメカニズムを完備させ、企業を主体とした安全生産責任を強化し、炭鉱のガス漏れ対策と整頓・閉鎖といった二つの難関突破の任務を鋭意推進する。危険化学製品、花火爆竹、交通運輸、消防、建設、民用爆破器材などの重点業種を対象に安全整頓活動を進め、学校や娯楽施設などの安全予防対策を強化する。(5)引き続き貧困脱却扶助・開発事業に取り組んでいく。貧困脱却扶助への財政資金と公共事業の労務提供による救済事業資金を適正に管理、運用し、国家貧困脱却扶助・開発重点県における農村小型基盤施設の整備を強め、転住による貧困脱却扶助のモデル事業の推進を継続する。ダム地域の住民転住を支援するための後期政策を徹底化させる。被災地区の復旧作業をりっぱに進める。(6)社会の安定を維持、促進する。土地収用やそれに伴う家屋の取り壊しと移転、企業の体制改革、法に関わる訴訟などの面の問題を高度に重視し、またそれを本腰を入れて解決していく。応急保障を強化し、応急対策予備案体系の健全化を図る。社会治安防犯・抑制システムの整備を強化し、安心・安定・安全を創出する活動を広範にわたって繰り広げる。
代表のみなさん 二〇〇七年の改革、発展、安定をめぐる諸任務は並大抵のものではなく、非常に重いものである。われわれは胡錦濤同志を総書記とする党中央の指導のもとに、鄧小平理論及び「三つの代表」の重要思想という偉大な旗じるしを掲げ、科学的発展観並びに社会主義調和社会構築という重要な戦略的思想を全面的に実行し、心を合わせて協力し合い、着実に仕事に取り組み、発奮進取し、経済・社会発展の所期目標の達成並びに国民経済の良好で急速な発展の促進に向けて努力奮闘しよう。
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