消費需要を拡大するには、一、都市・農村住民の収入増に努めること。「多めに与え、少なめに取立て、活性化をはかる」という方針を貫き、特に「多めに与える」面でより多くの措置を講じて、農民の収入増を図る。各地域はいずれも最低賃金制を合理的に調整するとともにそれを厳格に実施し、また最低時給制度を確立し、それを推し進める。農民就労者の賃金がかなり低いという問題を逐次解決する。給与遅配問題を防ぐための法規やメカニズムを確立し、それを健全なものにする。改正後の個人所得税法を着実に実施し、中低所得層の税負担を軽減する。今年国は企業の定年引退・退職者の基本養老年金基準、優遇扶助対象者向けの扶助手当基準、都市部住民の最低生活保障補助金基準を適宜引き上げる。公務員の給与制度を改革し、手当や補助金を整理・規範化した上で、国により統一され、職務と職階を結びつけた給与制度と正常な昇給メカニズムを構築するとともに、生活が困難な辺鄙地域向け手当制度も充実させる。二、住民の消費への期待を安定させ、スポット消費を増大させること。社会保障システムの完備化を加速し、教育、医療衛生、住宅などの諸分野で目立っている問題を解決することで、住民の消費拡大に対する後顧の憂いを解消する。三、農村部の消費市場の開拓に力をいれること。農民の消費拡大の便宜を図るため、農村部の流通システム及び市場の整備を強化し、農村部の既存流通網を十分に活用し、都市部における流通業者の営業ネットワークが農村部まで広がるようサポートする。四、消費環境及び政策を完備させること。住民の住居、交通の条件を改善し、観光、文化、健康増進などのサービス消費を積極的に拡大する。消費税を合理的に調整し、消費者金融を規範化し、発展させ、消費の抑制につながる不合理な規定や政策の整理、改正を急ぎ、住民消費構造のグレードアップを促進する。
固定資産投資の適正な規模を保ち、確保もすれば規制もするという原則をあくまで貫徹し、投資構造を最適化させ、投資の過度の増大を防ぐ。引き続き土地使用の審査・許認可と貸出審査を厳しくし、最も厳格な土地管理制度の実行を堅持し、融資の条件と市場参入基準に基づき貸付をおこなうことを堅持する。新規着工プロジェクトを厳しく規制する一方、経済・社会の発展における脆弱な部分と重要分野への整備をいっそう強化する。一部の都市でみられる不動産投資規模が膨らみ、価格が急騰している問題を引き続き解決する。住宅の供給構造の調整に力を入れ、高級住宅の開発を厳しく規制し、一般商品化住宅とエコノミー住宅(低所得者向け安価分譲住宅)の建設を重点的に進める。安価賃貸住宅制度と賃貸住宅制度を確立し、充実させる。不動産市場及び建築市場の秩序を整頓し、規範化させ、建設分野の工事費支払い遅滞の問題をほぼ解決し、不動産業や建築業の健全な発展を促す」と述べた。
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