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中国共産党第17期三中全会  
第17期三中全会 農地請負期間70年に延長も視野に

 

10月9日から12日まで、中国共産党第17期中央委員会第3回全体会議(三中全会)が北京で開かれる。この会議では▽人々に富を還元するための土地制度改革の整備▽現代化農業の発展と食の安全の確保▽都市・農村の二元化体制の打破と都市・農村一体化の推進▽当面の経済情勢と経済活動の検討▽来年の経済活動の位置づけなどが焦点となっており、土地制度をめぐる関連政策の調整が今回の農村改革のポイントとなる。

指導部が頻繁に視察、改革のシグナル発信

9月8日~10日 胡錦濤共産党総書記・国家主席・中央軍事委員会主席が河南省の農村を視察。同村の末端幹部、大衆とともに新たな情勢のもとにおける農村改革発展の大計の推進について話し合い、「農村の基本的な運営制度を整備、安定化させ、農業運営方式の転換を推進し、農業と農村の発展に役立つシステム・メカニズムをたゆまず整備し続けていく」と強調。

9月30日 30年前に「全面請負制」がスタートした安徽省鳳陽県小崗村を胡錦濤総書記が視察。農民がさまざまな形で土地の請負経営権を移転、譲渡するのを認め、農民にさらに十分で確実な土地請負経営権を付与することを公式の場で約束。現行の土地政策は第17期三中全会後に調整されるだろうと表明。一方、「各世帯による請負を基礎に、集団の統一的運営と各戸による分散運営とを結びつけた二段式の運営システムが党の農村政策の礎」であり、これが調整の前提だとして、農民を安心させる。

10月4日~5日 温家宝国務院総理は広西チワン族自治区を視察した際、農業へのサポートをいっそう強化し、農民への補助支給を引き続き増やし、穀物の最低買い取り価格を引き上げて、農民の積極性を十分に引き出す、と強調。

三中全会前に指導部が農村の穀物生産や土地の利用状況を頻繁に視察したことには明確な象徴的意味があり、この一連の動きは、第17期三中全会で中国の新ラウンドの農村改革がスタートするというシグナルを発信していると見られている。

新ラウンドの農村改革、林業改革の経験を参考に

専門家によると、新たな農村改革は土地収用制度をさらに整備し、土地運営権の年限をさらに延長し、農地の請負期間を現行の30年から70年に延長する可能性があるという。現行の『土地管理法』は、「農民集団所有の土地の使用権は譲渡、移転したり、非農業建設用に貸したりしてはならない」と規定している。専門家は、ひょっとしたらこの規定が新農村改革の突破口となるかもしれないと見ている。目下、『土地管理法』は国土資源部政策法規司が改正作業に取り組んでいる最中でもある。国土資源部政策法規司の魏莉華副司長は、いずれの土地管理法制度の大変革も、みな党中央と国務院の重要な政策と切り離せない、と明かす。

中国社会科学院農村発展研究所の党国英研究員はこれに対し、農村の非農業建設用地の「変転」形式の変革は今回の農村改革におけるテーマの1つであり、その重点は農民集団所有制の土地使用権だが、所有権には変化はないだろう、と予測する。同氏は、改革を通じて国は農民の権益を擁護するといういっそう強烈なメッセージを発してもよいのではないかと提案する。たとえば、土地に関わる権利の確認、確定を行ったうえで、農民の土地請負権が永遠に変わらぬことを宣言し、請負権を譲渡したり担保に入れたり相続したりすることができることを明確にすることだという。

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